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宮城の最南端丸森町ひっぽ#3 移住者紹介2人目

宮城県丸森町筆甫地区へ移り住んだ移住者を対象にアンケートを実施し、回答を元にブログ掲載をしていきます。

今回はお二人目の紹介。筆甫の移住先駆者とも言うべき存在である、太田茂樹さんをご紹介します。
※は岡崎によるコメントを添えています。


・太田 茂樹さん(50歳代)

・移住した年月日:1994年 3月頃

・家族構成:夫婦&子ども4人(うち1名同居)、老犬1匹

「ひっぽの元気なみそ」ひっぽのお店「ふでいち」にも売ってます。
凄く美味しいですよー。

現在のお話

〇 現在の仕事や活動
・大豆と米を無農薬で栽培し冬場に味噌に仕込んで販売している。 NPO法人を立ち上げ、廃校になった中学校を改修し8年程前から「そのつ森」という高齢者デイサービスと保育所、宿泊施設の運営をしている。
山里ひっぽの元気な味噌/有機無農薬・無添加・天然醸造の味噌 (soya-miso.com)
そのつ森 | Facebook

〇趣味やライフスタイル
・自然の中で暮らし、癒され、働くこと。 家族と楽しく暮らすこと。野菜や花を育てること。 子供や地域の人と触れ合うこと。 地域を守り、良くすること。
※子ども会育成会を運営をして毎年子ども達や地区住民、移住者から参加者を募り田植えや稲刈り体験会を行っています。年末にはみんなで育てたもち米で餅つき交流会を行っています。筆甫には欠かせない地域づくりの中心メンバーです(*^^*)

〇現在の環境のお気に入りポイント
・ もともと町から筆甫へ続く渓流沿いの緑に囲まれた道が気に入り移住を決めた。この道は水害で大きく傷つけられてしまったが、やはり癒される。 あとは家のすぐ裏手にある県立自然公園にもなっている夫婦岩、朝日も夕日も美しい。 四季折々の田んぼや山の景色も美しい。
※1年以上筆甫に住んでいると雄大な自然が当たり前に思えてしまうのが、勿体無い。たまに都会(仙台など)に行くと人工物が無い自然との関わり方が尊く感じる。

餅つき交流会、地区内の全世代が集まるイベント
太田さんが中心となって運営しています

移住前のお話

〇移住前の仕事やライフスタイル
・東京で生まれ育つ。大学生のころから動物保護やエコロジーの活動をしていた。 大学院で環境社会学を学ぼうと志した。(が数カ月で移住を決意)
※移住当時ヒゲモジャだった太田さんは、地区住民からアイツは何者なんだ?とかなり怪しまれていたらしい 笑

〇当時考えていたことや悩んでいたこと
・「人と自然や動物が共生する社会」「エコロジカルな社会」のために出来ることを模索していたが、東京でアスファルトとコンクリートに囲まれて暮らす都会での生活に違和感を感じ始めた。

〇移住を考え始めたきっかけ
・自然の中で自然と向きあって暮らす中で農的暮らし、地域づくり、そうした発信をしていきたいと考えるようになった。田舎に空き家を借りた友人の所に遊びに行ったり、自然生活系の雑誌、ミニコミ誌(自主製作雑誌)を読んだりした。

保育所と小規模デイサービスを兼ねた施設「そのつ森」

移住検討時~移住決定までのお話

〇移住する地域の探し方、決め方
・30年近く前の話なので、全国の市町村データブックというものが大きな図書館にあり、それで色々調べて、良さそうなところには実際に足を運んでみた。今ならインターネットで簡単に情報が集められるはず
※今はネットで集められる情報もあるけど、実際に生活してみないと筆甫の居心地の良さって味わえないんですよね。一度は来て見て長期で滞在して良さを感じて欲しいなー。

 〇仕事や住まいの探し方、決め方
・東北→宮城県→丸森町→筆甫と段々と絞っていき、役場を尋ねたら、先輩移住者を紹介してくれたり、筆甫が気に入ったとお話したら、筆甫在住の職員の方を紹介してくれ、空き家などを見せてくれた。
その際は味噌樽の置けそうな建物があるか? 畑や田んぼのことも考慮に入れて決めた。
※移住当初から味噌づくりをして生活の糧にすると決めて、一貫して今も味噌づくりをし続けているなんて素敵だなと思う。

 

〇検討時に悩んだことと解決策、移住して困ったこと
・移住当初は田んぼや畑をなかなか貸してもらえず、苦労した。
 都会でずっと過ごしてきたので、田舎の人付き合いの仕方に疎かった。

〇移住の決め手
・筆甫の自然や地形的な特徴、ユニークな地名、親切にしてくれる地元の人たち、筆甫に続く渓流沿いのひっぽ街道の景観などなど、たくさんある。 また仙台や福島など大きな都市へのアクセスも可能なこと。四季のメリハリはあるが、それほど雪深くもない。

移住後の変化と移住検討者へのメッセージ

〇移住後のご自身の変化
・毎日、土に触れ、自然と向き合う暮らしは厳しくもあるが、都会では味わえない充足感のあるものだった。 自分たちのやることが地域づくりにつながっていくことに喜こびと実感を感じられた。

〇移住して良かったと感じること
・やはり、四季折々の自然の風景が美しい。 町や地区の人たちが穏やかで親切だった。 子どもたちを自然の中でのびのび子育てできたこと。 全員、地元の筆甫小を卒業させられたこと。 地域の為に頑張ろうと思えるそんな地域に移住したこと。

〇移住検討者の相談に乗れること
・移住を希望される方、大歓迎です。自分自身も先輩移住者の家に東京から通って泊めてもらい、場所探しをしました。 気軽に何でも相談して下さい。

〇筆甫地区に求められる職業、生業
・求められようが、られまいが、自分のやりたいことをやってください。都会では高くて手が出しづらい、土地や空いている建物がたくさんあります。是非有効利用して、それぞれの夢を形にして下さい。

英語で大豆のことをsoya-beanというところ から名付けたらしい


※東京出身の太田さん。僕も10年ほど仙台に住んでいたことがありましたが共感出来るところもありました。都会にいても近所との関わり合いは無く孤立感を感じるものでした。筆甫地区では個々が助け合い共助し合うのが良い所です。愛情を渡せば、また大きな愛情となって戻って来る。ひとたびその輪に入れば更に愛情が膨れあがり、ぐるぐる地区内を愛情が循環しているのを感じ取れます。
「情けは人の為ならず、巡り巡って己がため」とは言いますが筆甫に住んでいると、ことわざの意味が分かりやすく感じる場所です。


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