青空ピンクウォーター

絶景を見たあとの殺風景な帰り道。
後ろに気配を感じた私は、
さっと後ろを振り返ってみる。

すると、
そこには怪しい三人組の男が居た。
なんだ三人か。
十人組だったら、
どうしよう? 
と思ったけど、
三人組ならどんな奴らが相手でも、
私の殺人チョップでなんとかなる。
来るなら来い!
瞬殺してやる!

と、
迎え撃つ姿勢でいたけど、
別に特に何事もなかった。
スッと横を素通りされた。
嫌がらせに
私の可愛い影を踏み荒らすとかもなかった。
つまり別に怪しい人たちではなかった。
という訳だから、
なんかごめんなさい。
ただただ謝ります。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……。

と、
申し訳ない気持ちが尽きない、
そんな私は今、
夜の公園で
一人寂しくブランコに座って、
ウエハースを食べています。
特に味は感じません。
だいぶ病んでいるのかなと思います。
なんか涙が出てきました……。
色々苦しい。

はぁ……
でもそろそろ家に帰らなきゃなぁ。
でも恐いんだよなぁ。
家に帰るのは恐い。
あの人の機嫌が悪かったら
どうしようもない。
あの人には私の殺人チョップも
まるで効きやしない。
そんなことをすれば、
反撃の殺人ダブルチョップを食らうだけだ。
ああどうしよう……。
あの人今日、
凄いご機嫌ななめそうなんだよな。
ああ嫌だ……
消えたい……。
消え去りたい……。
さよならしたい……。
殺人チョップの威力をもっと上げたい……。


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