アジアのバカンス#1マレーシア ランカウイ島 高額紙幣を使えない場所はアジア旅行ではよくあることだけれども
ランカウイ島。働きはじめてすぐの夏休みだったか。自分のお金で出かけた最初の海外旅行だったかもしれない。
マレーシアのクアラルンプールから乗り継ぎで行く小さな島のリゾート地。
当時まだ開発されたばかりで、日本では認知度がまだ低い事もあり、恐らくお試しの意味合いもあり、夏のシーズンだというのに、当時、往復飛行機込み4泊程度で6万円台だった。
その頃のランカウイ島のホテルの数は大変少なかった。「リッツも近くに開業するらしい、敷地はこのあたり。。」などと真偽のほどが定かではない噂ばかりだった。
久しぶりにこのリゾートについて調べてみたら、今はリッツ・カールトンをはじめとしてその他のラグジュアリーホテルも複数開業しており、リゾートアイランドとして順調に開発が進んでいたようだ。
オプショナルツアーでは、この写真のようなマングローブの間をカヤックで探検するツアーに参加した。
エステでも「泥パック」として使えそうなお肌に良い、ミネラルたっぷりの泥が水底に溜まっている一帯があった。
水深1.2mくらいの場所、ガイドの掛け声で恐る恐る、そのカヤックからそっと足を水の中にいれて、そのまま脚から水中に勢いをつけて飛び込むと、水底のドロッとした粘土質の土壌にズボッとはまりこんだのは、なかなか面白い体験だった。
このリゾートで過ごした思い出で忘れられないことがある。
地元の市場のようなところを訪れた時のこと。
同じ飛行機でランカウイ島についた人達、日本人の何人かをその一帯で複数みかけた。
売られているのは民芸品らしきもの。どれも10ドルもあれば沢山購入できるものばかりだった。
若い日本人カップルが現地通貨の高額紙幣を1枚とりだしそれらを買うべく売っていた老婆に渡した。
その老婆は大変困惑していた。受け取れないとジェスチャーをしていた。
こうした地域で、高額紙幣を出すのはスマートではない。恐らく高額紙幣に対してのおつりがなかったのではないかと思う。
日本では、1000円未満の買い物で5千円や1万円を出しても、おつりは普通に出てくる。
最近は電子マネーも段々と普通になりつつあるので、店舗によってはそうしたやり取りも少なくなりつつあるのかもしれない。
新婚旅行らしい彼らは、理由もわからず紙幣を突き返され、不機嫌そうに帰っていった。
その様子を少し離れたところからみていた。
なぜ当時の日本からの観光客にその知識がなかったのだろう。旅行会社経由だったのならば一言、高額紙幣は使えない、歓迎されない場所もありますからと言ってもらえば、気をつけたかもしれないのに。
今は色々な情報がネットで調べられることで海外旅行でのこうした摩擦も少なくなってきているのではないだろうか。
しかしながら、まだまだ世界にはネットの知識だけでは通用しない場所も沢山あるはずだ。
実際に経験する事と、webの中だけで見ている事の差は、大変面白い。
経験しないとわからないことは、不快な思いをすることも多いが、確実に経験値として積み上がっていく。
どこかで誰かを不快にしないような振る舞いを学ぶ事は有益だと思う。
知っていればそれを繰り出すことも、あえて引っ込めることも、どちらかを自身で選択することができるからだ。