その風船は何色ですか

大好きな作家さん島本理生さんの作品「シルエット」

この本の中に脳天を突かれた一文があった。

「まるで彼女たちは、二つしか風船の入らない箱があってその中の片方が割れてしまったから今度は自分がその中に入ることができる、と信じているような態度だった。わたしにはそれが疑問でしょうがなかった。たとえ青い風船が割れてしまっても、次にきた風船が黄色だったら、もう片方の風船が納得するかどうかは分からないのに」

島本理生著「シルエット」より

この場面は、元々付き合っていた彼氏のことを好きな女の子が主人公の所へやってきて、別れたのは本当かということを聞く場面だった。

いやその通り。好きな相手が恋人と別れたからって、次の恋人に自分がなれるなんて確証はどこにもない。それでも浮かれてしまう。

わたしは今どちらかというとその浮かれている女の子たちに近い。

確かに相手に恋人がいる時よりは圧倒的にチャンス到来の確率は高くなる。でも100%ではない。

それに今の現状からの変化を恐れて結局行動できない自分も目に見えている。ただそこで足踏みしているだけ。

そこからどういう未来を切り開くかは自分の行動にかかっている。

吉と出ても凶と出ても、死ぬ時に後悔しない選択をしたい。

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