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12.芸人時代の思い出の味

味を楽しめない

口内炎のせいでこの1週間くらいまともに食事を味わえていない。食事が人生の楽しみのウェイトの大半を占める自分にとってこれはとても苦痛である。

傷口をケアする事で精一杯なのだ。何も味わえていない。

つらい。つらすぎる。

こういう時に改めて食事が出来るありがたさを感じることが出来る。芸人時代食えなかったので今食事に困らない生活が本当に贅沢なのだ。

余談になるが、僕は食べ物を粗末にする事が許せない。よく、番組でもスタッフが美味しくいただきましたとテロップが入るが以前TVの現場でゴミ袋に丸ごと食べ物を捨てているのを目撃した。


とてもショックだった。

だから、僕は美味しく食べている大食YouTuberがとても好きでよく拝見している。逆にテレビでは食べ物の企画で、腹が一杯で嫌々食べているシーンがよくあり本当に嫌いなのだ。

食べ物を粗末にしたり、嫌々食べるのが本当に嫌いだ。

食べたくても食べられない事を経験すると、米の一粒ですら無駄に出来ないと思う。食事って本当にありがたいし、楽しい事である。

思い出の味

芸人時代、食べたくても食べられなかった時に食べた忘れられない味がある。叙々苑とかカニとかそういう豪華なラインナップではないがランキング形式で発表していこうと思う。

地味な発表になるがどうかお付き合い願いたい。

それでは、まず

第3位

こちらのチャーハン。この料理の思い出は親からの仕送りでよく入っていた物。

このチャーハンのすごいところは中華料理店のチャーハンより美味しいと言う事。パラッパラで食べやすいのと、焼き豚の味が口中に染みる。


腹が減って仕方がないのに、食べる物が無くて困っていた時によく助けられた仕送りの思い出。

これが本当に美味しい。

ただ、マイナスポイントは冷凍なのでチンするといくらも量がないと言う点である。

中華料理店より美味しいというのがポイント。どこのチャーハンよりも美味しい。


ランキング外にはなるが、お店よりも美味しいという意味ではこちらもオススメ



蒙古タンメン

お店ももちろん美味しいんだけど、お店より美味しくない?と思ってしまうほどこのカップ麺は美味しい。すき焼き風に卵に絡めて食べると辛さがマイルドになってそれもまた美味しい。

第2位

今はもう無い店だが、池袋にあったラーメン屋『十豚』(じゅっとん)

吉本時代に相方の近江君とネタ合わせ終わりによく行ったお店。寒い冬の日に手がかじかみながらネタ合わせをしてここで体を温めた記憶がある。

大切なライブ前日に、体が寒さで痛くなる中『本番想定して本気で叩いていいから』と言ってくれた事。

僕の不甲斐なさで吉本に所属できないかもしれないとなった時、『吉本に所属出来なかったとしても一緒にやりたい』と言ってくれた事。

一年間頑張ったのに賞レースの予選で惨敗した事。

色々な思い出とセットで記憶に残る味だ。

苦い思い出、冷え切った体を温めためてくれたスープ、甘さのある味。もう一度食べられるなら食べてみたいと思う。


第1位

天丼てんや

1位がてんや?となりそうだが、てんやを越える味に出会えていない。

こちらも思い出の味である。

度々の貧乏自慢になるが、金がなくてネタ合わせに行く電車賃も怪しかった事があった。何とか小銭をかき集めて集合場所へ行けたものの、喫茶店に入る金が無くて店内に入るのを渋ったのだ。


すると、相方の近江君が察して『わかった!とりあえず飯食おう。』と言っててんやに連れていってくれたのだ。お金はいいから好きなもの食べてと言ってくれた。

恥ずかしながら、僕は一口食べただけで涙が溢れてきた。てんやで泣くやついるか!と思ったが惨めとはこういうことだ。

こんなに美味しいものあるのかと思うほど、全身が喜ぶのが伝わってきた。

あの時命を救ってくれたてんやの味はこの先一生忘れる事はないだろう。

皆さんも思い出の味があれば是非教えて欲しいと思う。

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