40代前半のカンナビス#4 タイバンコク編(大麻、マリファナ)
この日も、7時過ぎに目が覚めた。スマホのアラームを無意識に消してしまい、1時間ほど過ぎていた。
神野との待ち合わせにギリギリ間に合いそうだったので、サティバを一服してから、待ち合わせ場所のホテルのフロントに向かった。
近くのバイキングで朝食をとることにした。300THBだったが、内容は非常に充実していた。新鮮なフルーツや香ばしいパン、そしてアジア料理の豊富な選択肢に、胃袋は大満足だ。
この日のアテンドは、日本語が話せるタイ人のグリさんだった。ぐりとぐらの「ぐり」のような可愛い名前だが、40代半ばでややイカツメの中年男性だ。
その外見とは裏腹に、彼はとてもきれいな日本語を話し、見るからに成功者の風格を漂わせていた。
彼は、こちらの希望していた案件を丁寧に処理し、スムーズにアテンドを進めてくれた。プロフェッショナルな対応に、今後も関係を保ちたいと思える魅力を感じた。
夕方ごろ、仕事を終えて神野とカオサンロードへ向かうことにした。NANAからカオサンまでは結構遠い。電車のアクセスが悪いため、バイクタクシーで行くことに決めた。
ちょうど渋滞の時間帯だったので、車の間をすり抜けながら、40分ほどかけてカオサンに到着した。道中、暇を持て余しながらサティバを一服した。カンナビスの心地よいリラックス感が、次第に体に広がる。
神野はカオサンの雰囲気をすっかり気に入ったらしく、土産物を次々に買い漁っていた。僕もカンナビスの効果を感じながら、ぶらぶらとカオサンの通りを歩いた。独特なエネルギーに満ちた場所だ。
去年よく訪れていたカンナビスショップを見つけた。
以前仲良くしてくれていた日本人の店員はいなかったが、やんちゃそうでガタイのいいアジア人風の青年が、店先でジョイントを吸っていた。
僕も隣に座り、彼と共にジョイントを吸いながら、簡単な旅の話を交わした。
彼らはアメリカ人で、ムエイタイの選手だという。近々バンコクで試合があり、現在その調整中だとのこと。練習、カンナビス、食事、そしてしっかりとした休息が、彼らにとって最高のコンディションを作る秘訣らしい。
「試合、頑張れよ」と声をかけ、僕はその場を後にした。
カオサンは本当にカンナビス文化が色濃い場所だ。通りの至る所でカンナビスの香りが漂っている。
お土産を一通り買い終えた神野が、「ご飯を食べに行こう」と言ったので、僕は「もちろん」と答え、カオサンの裏路地にある少し落ち着いた雰囲気のオープンカフェに入った。
カオパット、パッタイ、ガパオライスなどタイの定番料理を注文し、チャンビールを楽しんだ。
食後にインディカを一服し、隣のマッサージ屋でリラックスしてから、ホテルへ戻った。
現在の時刻は9時半ごろだ。今日が最終日なので、NANAプラザにでも行こうと思ったが、神野は金欠のため乗り気ではない。結局、僕一人でNANAプラザに向かった。
しかし、目に留まる女性がいなかったので、バイタクに乗ってテーメーカフェへ向かった。
テーメーカフェに入ると、5、60人ほどの女性が立っていた。昨日と同じように2周ほど店内を見て回ったところ、スタイル抜群の女性がこちらを見つめてきた。
秋元梢に似た、モデルのような美人だった。
僕は彼女に近づき、「英語は喋れるか?」と尋ねると、「ええ、大丈夫!」と軽く笑顔で答えてくれた。
「モデルみたいだね」
「あなたは俳優みたい」
「すぐに殺される役しかもらえないタイプの?」
「んー、詐欺で大儲けするけど、最後に自首しちゃう役をもらえるタイプの」
(なんかそんな映画があったような…)
「ねえ、軽くデートしない?」
「いいよ!」
「ホテルどこ?」
「NANAの付近」
「OK!じゃあ、その辺のバーに行きましょう!」
二人でテーメーカフェを出て、NANAへ向かい、適当なバーに入った。
軽く小一時間ほど飲んで、ビリヤードを一勝負し、インディカを一服してからホテルへ向かった。彼女もカンナビスが好きらしい。
部屋に入ると、彼女はすぐに僕に抱きついてきた。
そのままベッドに倒れ込み、早速始まりそうになったが、僕はカンナビスを吸う提案をした。
ジョイントを巻き、彼女はお風呂にお湯を張った。
ベランダに出て、二人で一服した後、一緒に風呂に入った。
カンナビスの効果を存分に感じながら、気持ちの良いセックスをした。彼女の表情は、まるで至福の瞬間を味わっているかのようだった。
終わった後、彼女と軽い世間話を交わした。
彼女は現役の大学生らしい。たまにテーメーカフェでいい客を見つけ、仕事をしているという。気に入った客には連絡先を交換し、時々会っているらしい。
「日本に遊びに行った時は、ご飯をご馳走してね」と、実現するかどうか分からない約束をして、彼女と別れた。
次の日、朝7時ごろ起きて、予約していたタクシーに乗り込み、スワンナプーム空港に向かった。
空港の喫煙所で、余っていたカンナビスジョイントを吸い切り、帰国した。
以上で僕のバンコクビジネストリップは終了した。
今回は初めての二人旅だったが、僕は一人旅の方がやっぱり好きだと再確認した。
※この物語はフィクションです。違法薬物の使用、犯罪行為を助長するものでは一切ございません。