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学校司書として勤めている理由

公共図書館や大学では司書、
小中高などの学校では学校司書と呼ばれていますね。
私も今は学校司書として勤務しています。

短大で資格を取り、就活を甘くみていて就職先が決まらずに地元に戻りました。
地元に出来た本屋でアルバイトに応募し働き始めました。
半年ほど過ぎた頃、地方公務員として勤めていた母から
「市立図書館の臨時職員募集しているよ」
と言われました。
この話を持ってきた母は、たぶん職場で私が司書資格を取得したことを話していたからだと思います。
年度途中の採用に手間をかけたくなかったのかもしれませんが。

ここから私の司書生活がスタートします。
市立図書館で働いていたのは全部で6年間程度。
通いなれた図書館が職場になるのはとても楽しいし、やりがいがある期間でした。
この話はまた書きたいと思います。
市立図書館の契約が終わり、市内の小中学校に学校司書として職場を移したのは私だけではなく、数人の臨時職員も一緒です。
当時、市内校には何名かの正規職員がいて、私が中学校に在籍していたベテラン学校司書A先生がいました。
はじめての学校勤務に緊張や不安はありましたが、司書という仕事があることを知ったきっかけになった人と一緒に働ける喜びのほうが大きかったかもしれません。
でもそれは2年くらいで、ベテラン学校司書Aさんの退職を待って市内校の学校司書は全て非正規司書か給食パートに入れ替わっていきました。
正規の方がいたスムーズさも、いない不便さも学校勤務になって経験しました。予算を削るってこういくこと・・・他の自治体の動きを知った今はとても辛いです。
タイトルから外れていきそうなのでこの話はまた後日。

私は小中と学校が苦手な生徒でした。
理由は勉強が苦手だからとめんどくさがり屋だから。中学のスカートもできれば履きたくなかったし。根は真面目なので欠席とか少なかったし、今みたいに不登校という選択はなかったから周囲と同じ普通の生徒だったかもしれない。
ひとりでいることも苦ではないから、図書館がひとりの時間を確保する場所だったのかもしれない。当時は大きな声でおしゃべり禁止だったから生徒が寄り付かなかったのかもしれない。
そこで出会ったのが学校司書A先生。当時は仲良かったわけではない。ただ、進路選択のきっかけになっただけ。小学校にいた学校司書とはよく話していた気がするけど、きっかけはA先生だと思っている。
小中、現在は高校で勤務している。学校が苦手なのに、いつの間にか14年も職場が学校だ。学生として通っていた期間と同じになってしまった。
自分が学生の時には経験できないことを経験できるのは面白いけど、一番は社会に出る生徒に少しでもきっかけを作ってあげたいと思っているのかもしれない。
私がA先生から「きっかけ」をもらったように。
図書館や司書に興味をもってもらいたいとかではなく、学校で変な司書と話したことあるなくらいのちょっとした「きっかけ」。
仕事につながらなくても、些細な事で「そういえば」みたいなことがあればいいなと思っている。
知らないことを知る「きっかけ」になりたいのかもしれない。
それも、最近になって気づいたこと。生徒とおしゃべりしていて気付いた。
学校に勤めていると、生徒に教えられることが多い。私の気づかないことに気づき、気づかされる。私の見えないものが、生徒には見えている。
普通や当たり前を少しずつ変化させていける「きっかけ」をくれるのは大人とは限らない。
私に「きっかけ」をくれた場所で誰かの「きっかけ」になればと学校司書として働いているんだなと思うようになりました。

ずっと非正規なのできちんとやれているか、本当に生徒や先生方の役に立っているのかわからなくなることもあります。
飽きっぽい私が司書の仕事だけは諦めずに続けているのは好きだからの他にその時々に出会う人たちのおかげなのかもしれません。

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