【嫌いな食べ物】意外なあの子の意外な宿敵
子どもの頃からほとんど偏食をせず
なんでも美味しく食べられることが自慢のすの
なんの脈絡もなく思い出した2人の旧友と
彼らの宿敵(嫌いな食べ物)の話をさせてください。
1.Kとちくわ
小学2、3、5年で同じクラスだった
Kという男子がいました。
いわゆるガキ大将というんでしょうか。
お調子者でひょうきん者
ゆきすぎた悪ふざけでしょっちゅう女の子を泣かし
活発&社交的でいつもクラスの中心にいながらも
授業中調子に乗っては先生に怒られがちな奴。
私はわりあい仲良くしていたほうだけど
3年生の時はよく好きな人のことでからかわれ
(Kのお兄さんのクラスに私の好きな人がいた)
私も私で売られた喧嘩を買って言い返すもんだから
一緒になってギャーギャー騒ぎ
二人まとめて大目玉をくらったこともありました。
命知らずで怖いもの知らずのKにも
唯一苦手な因縁の食べ物がありました。
それがちくわ。
給食にちくわが出る日は
朝からテンションダダ下がりで
今日ちくわの日だ...
早退しようかな...
などとこぼしては周りに笑われる日々。
いつもなら
クラスの誰よりも早く給食を食べ終え
なんならおかわりまでして
われ先にグランドに駆け出して遊び始めるKでしたが
ちくわが出た日は一変
昼休みまでかかってずーーっとちくわと睨めっこ
そんな姿がちと可愛かったな。
5年生の時のクラスでは
学期初めの自己紹介で
野球が好きとかサッカーが好きとか
そんな子いっぱいいるから覚えられない
ズバッと印象に残る自己紹介をしてくれ!
という先生の前フリに見事に応え
Kです
ちくわが世界一キライです
と言って教室を沸かせました。笑
Kのようなジャイアンタイプに
それほど苦手なモノがあることも意外ですが
ちくわをここまで積極的にキライというのも
珍しいですよね。
(そんなことない?)
ピーマンやグリーンピースが苦手な子どもは沢山あれど
ちくわが世界一キライとは...
ちょっと苦手かも〜
あんまり好きじゃないんだよね〜
という人はいても
これほど大っキライだという人は
後にも先にもKしか知りません。
人間誰しもひとつくらいは
苦手なものがあるということでしょうか。
Kとは小学校以来会えていないのですが
とても賢い大学に入って
その後も活躍していると聞いています。
中・高はけっこうモテていたみたいです。
いつかまた会うことがあれば
ちくわは克服したのかどうか
聞いてみようかな。
2.Mととうふ
中学の吹奏楽部の同期に
Mという女の子がいました。
Mは同期の中でトップクラスのソリスト。
10年に一度の逸材と呼ばれ
先生からも部員からも一目置かれていた
天才ピッコロ奏者です。
中学生とは思えないほど
とにかくピッコロが上手いのなんの。
中2のコンクールで自由曲に演奏した
『竹取物語』/三善晃 では
1分近くに及ぶピッコロのどソロがあって
変拍子続きの
ただでさえ譜読みの難しい混沌とした曲なのに
初めての合奏で完璧に演奏して
部員たちをざわつかせただけでなく
コンクール本番の講評にて
ピッコロ上手い!
と何人もの審査員に書かしめました。
今思えば
そもそもこの選曲(by顧問)自体が
Mのピッコロを最大限に活かすという戦略だったのでしょう。
中3のコンクールで演奏した課題曲
『汐風のマーチ』/田嶋勉 でも
曲の中間部にこれまた目立つソロがあって
参考音源よろしく軽々美しく吹きこなし
吹奏楽講習会でモデルバンドとして登壇したときには
ピッコロソロうまいね〜〜
と地元吹奏楽連盟のドンを唸らせました。
さてそんなMの宿敵はとうふ。
別にさほどクセのある味でもなかろうに
何故キライなのかたずねると
味がしないからキライなの!
とのこと。
冷やっこなどは
当時の私もあんまり好きじゃなかったので
分からないでもないかと思えば
マーボー豆腐やみそ汁に入っているおとうふも
徹底的にダメなんだとか。
給食にマーボー豆腐が出た日には
「とうふなしでお願い!」
などと無茶な要求をして
給食当番の子を困らせていました。笑
そのくせ雑貨店なんかで見かける
とうふをモチーフにしたゆるキャラは大好きなんだから面白い。笑
ピッコロだけでなく
勉強も出来て足も速くて
男女両モテの学級委員タイプだったカンペキなM
愚痴も弱音も聞いたことがなく
選り好みもしない本当に良い子なんだけど
そんなMにさえ
克服できない弱点があるのだと
なんだか少し安堵したものです。
思うに当時のMは
本当に美味しいおとうふを
まだ食べたことがなかっただけなんじゃないかと。
とうふって突き詰めればキリがないというか
パンドラの箱を開けちゃえば最後というか
奥が深い食べ物だよな〜と
大人になってからすごく思ってまして
私すの
先日とうふの専門店に足を運び
ほっぺたの落ちるような経験をしてまいりました。
真ん中で真っ白く存在感を放つのは
大豆の風味がこっくり濃厚な絶品とうふ。
本当に美味しいおとうふって
何もつけなくても美味しいのね・・・!!!
と大感激。
白和えに田楽に
おとうふづくしの御膳ですが
全く飽きない。
写真とは別に
懐石料理で出てくる陶板焼きのような格好で
目の前で仕上がってゆく
出来立てなめらかとうふのお味も格別です。
いつかMを連れてゆきたい・・・。
まあ私の話は置いといて
Mはその後
ピッコロ推薦で吹奏楽の強豪高校に進み
大学でもピッコロを続けていたそうですが
今では結婚し立派なお母さんになっています。
またMのピッコロ聴きたいなあ。
いかがでしたでしょうか。
意外なあの子にも意外な弱点があるんだね
というお話。
みなさんは
KやMみたいに
ど〜〜うしても克服できない苦手な食べ物
あったりしますか?