ねむみ 5
しかしだ。ついてないなあなんて肩を落としても、ねむみは容赦なく襲ってくるわけで。そうだ。ものすごーくエッチなことを考えてみよう。そうすれば、興奮して交感神経が刺激され、アドレナリンが分泌されてねむみを撃退できるかもしれない。しかも心の中で考えるだけなら、さっきみたいに誤解を受けて怒られることもない。ナイスアイデアだ。黒板に世界地図を描き始めた京子先生の背中をじっと見る。彼女はとてもスタイルが良い。ボンキュッボンのダイナマイトバディーというやつ。彼女は胸が大きいことから、男子たちの間で「胸子(きょうこ)先生」と密かにあだ名をつけられていた。今日もきょうこ先生、胸部がナイスですねえ~。白いお肌にまあるいバスト、そしてビッグなヒップ。顔もそこそこ美人だし、これで授業がもう少し明るく楽しければ完璧なのに。ああ…。きょうこ先生のおっぱい、触ったらどんな感じだろう…。真っ白で、すべすべで、マシュマロみたいに柔らかくて、おまけにいい匂いまでしたりして…。弾力があってぷにぷになんだろうなあ。撫でまわしてえ…揉みてえ…。そして、桜色の乳首をちろちろと舐めて…マシュマロおっぱいへ顔面からダイブ!柔らかいおっぱいに顔をうずめる。ああ、なんて気持ちがいいんだ…。ふわふわで、夢心地だ――。
ぐごっ。ん?なんだ今の音は。驚いて周りを見回す。すると、またもやさっきの女子たちが僕のほうを見てくすくす笑っている。なぜだ。どういうことだ。…まさか!僕がさっきまで頭の中で繰り広げていた妄想が、お前たちには見えるのか!?それは非常にまずい。いや、でもまさかそんなことあるはずがない。冷静になるんだ、僕。何気なく黒板の上の掛け時計を見てみると―。分かった。僕はすべてを悟った。どうやら僕は、エッチな妄想の途中でうっかり眠ってしまったらしい。十分足らずの間夢の中にいたことを、時計の針が物語っている。僕は自分のいびきで目が覚めたんだ。うおおおおなんてみっともない!!しかもなんだか口の周りに違和感がある。これはまさか…よだれ!?慌てて右手の甲で口の周りをぬぐった。女子たちは、こみ上げてくる笑いを押し殺しながら、まだ僕のほうをちらちらと見ている。無様だ…。僕今すんげえ無様だ…!!
(続)