ASDと想像力の問題について考えてみる。
ASDのある人は、想像力が乏しいと言います。
そんな私は、幼少の頃、周りの人間は物のような感覚がありました。
他者視点の想像する概念が、すっかり抜けていました。
その為、自分の言動で周りを振り回し不快感や迷惑を与えてしまいました。
想像力とは、人の立場に立って物事を考える、自分がこういう言動すると周りがこう感じると想像する、自他境界の違いについて認識することが出来るなどの能力です。
ASDがあると、その想像力が弱いと言われています。
とある、旧Twitterを買い取ったCEOの人、ASD特性が全面に出ていて有名になっています。彼は頭脳明晰で優秀な人ですが、想像力の欠如により人間関係でトラブルを起こしてしまっています。
自分が良いであろうと思うことは周りもそう思っている筈だ、自分が規制することはその人たちの為になる、自分が乗り越えてきたのだから、ハンデを抱えていても、やる気を起こせばやれる筈だ、自分がやっていることは絶対に正しいと、思ってやってきたことが、尽く裏目に出てしまっています。
彼は、自他境界が曖昧で他者視点で物事を考えることが苦手みたいです。
想像力が弱いと、自他境界が曖昧になってしまいます。
他者視点での想像力がある人だと、
「自分はこう思うが、この人ならこう思うだろう」
「自分はこれが好きだけど、周りは嫌いと思うだろう。」
「自分はこれをするのが好きだけど、他の人は微妙に思うことだろう。」
「自分はこれについて知っているけど、他の人は知らないから、ちゃんと、説明したほうが良いだろう。」
などと、自他の認識の違いについて考える事ができます。
ASD傾向のある人は、それについて考える事が苦手です。
私も、若い頃は考えるのが苦手で、『 自分が良いと感じたもの=他人もよいもの』『 自分が知ってるもの=他人も知ってる筈だ』などと、自他境界を混同することが多かったです。
私は、30過ぎになってから徐々に認識できるよになってきました。
今でも、他者視点で想像するのが苦手で、何かと苦労しますが、人間社会で上手くやっていくのに大切なスキルなので、ちょっとずつ治していきたいなと、思ってます。