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小説シライサンを読んで

箇条書きにて

数年ぶりの乙一さん本格ホラー
ホラーというジャンルに触れることが久しぶり
没入感はホラーの魅力かと。
約2日で読み終わる。
しっかりと寝る前の深夜に。

読みながら乙一さんの文体の懐かしさを探すが、思い出すのは難しい。
怪談を軸にした伝播的ホラー
次々に人がしぬ
解決は無い原点回収モノ
主人公たちは呪いを人生に内包しながらフェードアウト、という形で終わる
主人公とされる男女2人は少々特異的な私見を持っているキャラクターに見える
明らかに悍ましい呪いの形に慄きつつも、
どこか対抗力が一般的で無い
生命力溢れる、というわけでも無いのに
飄々と対峙している空気がある

怪談という起源に回帰していくようなところは
元はと言えば人間の怨念によるところか、
と着地させるのだろうか。
実際に内容が伝えたいところでもあるのだが、
読み手がその人生観?人間感?に共感や
興味を持ち合わせていないと
やはり伝わるものはだいぶ薄い。

なるほどね。
と言葉にして読み終わらせられては
筆者としても不満の残るものではなかろうか。

元より乙一作品のファンであった少年期の自分の期待を探りながらであったが
もう一歩
と言ったところか。
過去の代表作の中にイマジナリーを期待。

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