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心は言葉を失くして 感じられるは愛だけ

 藤井風「Feelin’ Go(o)d」に、

 心は言葉を失くして
 感じられるは愛だけ

 という歌詞がある。

 発表されたこの曲を聴いたのは、頭木弘樹さんのエッセイ集「口の立つやつが勝つってことでいいのか」に共感したりしている時期だった。言葉って最重要ではないのかもと。
 頭木弘樹さんはnoteに連載がある方で、特に私が好きなのはこの回だ。

 上のエッセイでは、身の回りには言語化できないものであふれていて、理路整然とすると魅力を失うものもあって、言葉にできるものはごく一部という内容が書かれている。
 そして、言葉にできるものはスープのなかの具材部分で、それは全体のほんの一部と例えている。

 藤井風の歌詞はスープの具材で。
 その周りにはたっぷりのスープがあって。
 受け取ったそれぞれが自分のスープの具材にして、オリジナルスープがまたできて。

 「Feelin’ Go(o)d」を聴きながら、とりとめもなくそんなことを思ってみた。食欲の秋到来か。