2度目の新入社員
入社当日、いつもの慣れた道を歩いているのに緊張した、指定された服装で介護事務所へ行く。挨拶をすると二人同期入社がいた。
中途入社だそうで、私と同じだ。しかも全員男性。恩田さんと土屋さんだ、待ち時間に自己紹介をした。
恩田さん
介護経験なし、資格はとった。父親の弁当屋を継いだが、うまくいかず挫折。介護で心機一転を図ろうとしている。
土屋さん
前職、工場勤務。介護経験はないが資格は取った。介護がしてみたいと思った。
2代目の社長が「オリエンテーションしますからと机に」と案内された。
案内されてからは、会社の休み・雇用条件・仕事内容・制服の支給と現社員との挨拶があった。
まず、気に入らないとってはいけないが「お前」と社長が良く言う。お前じゃなくて名前があるんですよと言いたくなる…。初日から7日目まではビデオを見て学習し、レポートを書くというもの。その間も、他の社員さんは目まぐるしく忙しそうに動いている。
手伝いましょうか…と声をかける土屋さんに社長が「わからないんだから、自分でやることをしてください」と怒られる。なんか昔と事務所の感じが違うなぁ…と思っていた。
こうしてオリエンテーションが終了。次いで、仕事を伝えられたのだが、社長から「土屋と恩田は書類整備」「グランスは電話番」と私は電話番をすることになった。
電話番とは「他の事業所や現場からの報告、外部の来訪者への対応、家族からの問い合わせ」などを各所に伝える仕事だ。これはバイト時代もしていたので出来そうだ。
こうして電話番グランス君の仕事が始まった。