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【認知症介護】排便の失敗を防ぐ方法


1. 排便失敗の状況

  • 認知症患者における排便の失敗の特徴

    • 認知症患者は、日常生活の中でトイレの場所やタイミングを見失うことが頻繁にあります。これは脳の認知機能の低下によるもので、意図的なものではありません。

    • トイレの場所や形状が変わると、認知症患者はそれを認識できず、排便の場所を間違えることがあります。

    • また、トイレに行くタイミングや、どのように排便を行うのかの手順を忘れてしまうこともあります。

  • 原因となる症状や状況

    • トイレの場所の忘れや、尿意・便意の感じ取りの困難は、認知症の進行に伴い増加する傾向があります。

    • 夜間のトイレの回数が増加する「夜間頻尿」は、特に高齢者に多く、これが原因で夜間の排便の失敗が起こることもあります。

    • 薬物の副作用や、他の疾患(例:前立腺肥大、尿路感染症)が原因で排便のタイミングが変わることもあります。

2. 排便の失敗を防ぐための基本的な対策

  • 日常生活のリズムを整える

    • 認知症患者の体内時計が乱れると、排便のリズムも乱れがちです。定期的な生活リズムを保つことで、体内時計を整える努力が必要です。

    • 朝の日光を浴びる、定時に食事をとるなど、日常の生活リズムを整えることが排便のリズムを整える鍵となります。

  • 適切な水分摂取

    • 脱水状態は便秘の原因となります。特に高齢者は感じる喉の渇きが少なくなるため、意識して水分を摂取する必要があります。

    • ただし、夜間頻尿の原因となるため、就寝前の水分摂取は控えめにすることも大切です。

  • 食事の内容を見直す

    • 食物繊維を多く含む食事は、便秘解消に効果的です。野菜や海藻、全粒粉のパンなどを積極的に取り入れると良いでしょう。

    • また、油分過多の食事は便秘の原因となるため、バランスの良い食事を心掛けることが大切です。

  • 適度な運動を取り入れる

    • 身体を動かすことで、腸の動きが活発になり、排便を促進します。散歩や軽いストレッチなど、無理のない範囲での運動を日常に取り入れることが推奨されます。

  • トイレの環境を整える

    • トイレの場所や形状、照明など、トイレの環境を認知症患者にとって使いやすいものにすることで、排便の失敗を防ぐことができます。

    • 例えば、トイレのドアには大きな表示をつける、夜間でもトイレの場所が分かるように照明を工夫するなどの対策が考えられます。

3. ストーマ使用者の注意点

  • ストーマとは

    • ストーマは、外科手術によって体表面に造られた人工的な開口部を指します。主に、腸や膀胱が機能しない場合や、がんや怪我などで一時的に体の一部を取り除く必要がある場合に造設されます。

    • ストーマを通じて、体外に排泄物を排出することができます。使用方法は、ストーマの位置や種類、造設の理由によって異なりますが、専用の袋を取り付けて排泄物を収集するのが一般的です。

  • ストーマの正しいケア方法を学ぶ

    • ストーマは適切なケアが必要です。専門家や医師からの指導を受け、正しいケア方法を学ぶことが大切です。

    • ケアの際は、感染を防ぐための衛生的な手順を守ることが重要です。

  • ストーマ周辺の皮膚トラブルに注意

    • ストーマの周辺の皮膚は、漏れや摩擦によるトラブルが起こりやすい部位です。皮膚の赤みやかゆみ、痛みなどの異常を感じたら、速やかに医師や看護師に相談することが必要です。

  • 食事や水分摂取に工夫を

    • ストーマ使用者は、食事内容や水分摂取に工夫が必要な場合があります。特定の食材や飲み物がストーマの状態に影響を及ぼすことがあるため、医師のアドバイスを受けながら適切な食事を心掛けることが大切です。

  • 外出時の対応を考える

    • ストーマ使用者は、外出時にもストーマのケアが必要です。予備のストーマ袋やケア用品を持参することで、外出先でも安心して過ごすことができます。

    • また、公共の場所でのストーマのケアについても、事前に計画を立てることが推奨されます。

4. 在宅介護が難しいと感じたときの対処法

  • 自分の限界を認識する

    • 介護は身体的、精神的に大きな負担となることがあります。自分の限界を超えて無理をすると、介護者自身の健康を害するリスクがあります。疲れやストレスを感じたら、無理をせず休息をとることが大切です。

  • 専門家やカウンセラーと相談する

    • 介護の悩みや困難に対して、専門家やカウンセラーと相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。また、心の負担を軽減するためのカウンセリングも受けられます。

  • ショートステイやデイサービスを利用する

    • 一時的に介護の負担を軽減するために、ショートステイやデイサービスを利用することを検討すると良いでしょう。これにより、介護者自身のリフレッシュや休息の時間を確保することができます。

  • 介護施設の利用を検討する

    • 長期的に在宅介護が難しいと感じた場合、介護施設の利用を検討することも一つの選択肢です。施設には専門のスタッフがおり、安心して高齢者を預けることができます。

  • 地域の支援ネットワークを活用する

    • 地域には高齢者やその家族をサポートするためのネットワークや団体が存在します。これらのネットワークを活用することで、情報収集や相談、サポートを受けることができます。

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