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保育園、幼稚園、こども園 結局のところ、どこに子どもを預けるのか問題

意図せずして、あるいは不本意ながら
子どもたちをこども園、保育園、幼稚園のすべてに通わせることになった私の主観にまみれた体験談です。

たかが子どもの預け先でも、いわゆる幼児期の超ゴールデンタイムを過ごす大切な場所なのだから、頭を悩ませるのも無理はない話。

そもそも果たして希望通りに入園できるのか、、という問題もありますが、まぁそれはさておき、この保育園、幼稚園、こども園のそれぞれのいい点、悪い点をまとめてみました。

あくまでも、超ズボラを自認する人間の勝手な主観に基づくものなので、参考までに留めていただければ幸いです。


認定こども園

長男を一番初めに入園させたのが、この認定こども園。

正直、一言でいうと最高でした。
なぜなら、保育園と幼稚園のいいとこどりだから!

①認定こども園の最大のメリットはとにかく「働く親に優しい」という点です。

これはのちに幼稚園に入園して改めてしみじみと感じたことですが、認定こども園や保育園は、子どもの保育うんぬんもさることながら、親にも優しいということを節々に感じました。

保育園やこども園に預け始める年齢が一般的には0-2歳だからということもありますが、園という存在そのものが一緒に育児をしてくれる心強いバディという感覚です。

なんなら父親以上に保育士さんと一緒に子育てした感があるくらい。

私は心の中で保育士さんたちのことを聖母と呼んでいました。

親への優しさは、精神的な支えとなってくれることだけでなく、あらゆる事務的なことも親切です。

②乳幼児期⇒⇒幼児期への移行もスムーズ
また、長男はこども園に0歳児クラスから、3歳児クラス、いわゆる年少クラスまでいましたが、乳幼児クラスから、幼児クラスへの移行もとてもスムーズ。

それまでエプロンをつけて優しい保育士さんが中心だったものから、ポロシャツ、ジャージといった姿に先生方の姿も変わり、子どもたちへの接し方もいい意味でシフトチェンジしました。

保育の内容も、日中14時までは1号認定の園児もいることから、全体遊び、活動が多く取り入れられるようになり、
一方、午後になると保育的な要素が強くなり、子どもたちが思い思いに過ごす自由遊びに切り替わるなど、全体と個人の遊びがバランスよく取り入れられていました。

先生方は、保育士と幼稚園の先生の両方の資格を持っている必要があるらしく、保育的なおおらかな優しさと、幼稚園的な集団をまとめる規律を持ち合わせていて、本当に尊敬できる方ばかりでした。

また、③幼児期に必要な基本的なしつけ、例えばスプーンの持ち方から箸の持ち方への移行を含めた食事のとり方、トイトレ、乳幼児への接し方や日常生活のアドバイスなどなども、適宜行ってくれました。。
子育ては母育てとはよく言ったもので、保育士さんに随分と育ててもらったズボラ母です。

食事はもちろん給食で、栄養士が栄養管理した給食をみんなで食べるごく普通のスタンダードなスタイル。
子どもはみんなと一緒に食べると、不思議なことに家では食べない苦手食材もしっかり食べてきてくれるというありがたい集団心理のおかげもあり、家で発動する超絶偏食キッズたちが毎日給食は完食して帰ってくるのは、日頃の罪悪感が軽減されて大変助かりました。

保育園

そんな素晴らしいこども園から、引っ越しのため、次に入園したのは自由保育をうたう保育園。
保育園の最大のメリットは、①働く親にとって過不足のない施設といったところでしょう。
入園した保育園の園舎は、0-1歳クラスと2-5歳クラスのフロアが分かれていて、それぞれのフロアはだだっ広いワンフロア。
その中で少しエリアを区切ったりしながら、体を動かす室内遊びをしたり、お絵かきやおもちゃ遊びをしたりできるといった具合でした。

子どもはやりたい遊びを自分で選ぶ、という理念がとてもよかったのと、引っ越し後にすぐに入れる募集状況だったというのが、入園の決め手でした。

保育の基本が②遊び中心で基本的に見守りということもあるため、子どもたちは何かを強制されたり、みんなで活動をしなければいけない、というものがありませんでした。
異年齢保育であったこともあり、年齢の分け隔てなく好きなお友達と一緒に、好きな遊びをするという、のびのびとした日々を過ごしていたようです。

ただ、前回が認定こども園だったということもあり、もの足りなさやもやもやを常に抱えて過ごす1年となりました。

長男は小学生を目前に控え、ある程度集団で何かに取り組むといった経験もして欲しいな。。と感じ始めている頃なので、毎日同じような保育士からの報告、「レゴで遊んでました」「ラキューでこれを作ってました」が続くと、この調子でちゃんと小学生になれるんかな。。という不安が募りました。

もちろん、幼児期は遊びが一番大切!!と誰よりも信じているので、あくまでも遊びが悪いというのではなく、園という家庭とは違う環境で、集団だからこそできる遊びや、何か狙いや方向性のある遊びをやって欲しいなーという欲が出てしまったのもまた事実。
そろそろ誰かと何かに取り組む系の遊びも取り入れて欲しい。。と思ってもやもや過ごしてました。

また、自由保育の延長ということもあり、③食事はブッフェ形式で自分の好きなものを好きな量だけ食べるというスタイルでした。
嫌いなものがあれば無理に食べなくてもいいけど、頑張ってチャレンジしてみよう!という方針。
子ども自身が能動的に食べる、ということを大事にするという意味ではとてもいいのですが、保育士の人数に余裕があるように見えなかったこともあり、どれくらい食べたかなどの把握や報告があまりなく、食事面での心配がありました。

ちなみに、午睡に関しても、自由な保育園でした。
こども園や多くの保育園は決まった時間に午睡があります。
寝ない子も、強制的に横になってゴロゴロ休憩させるところが多いような気がします。

しかし、ここの保育園では、眠たくなったら眠ってもいいよ、というもので、ワンフロアの隅っこの方を棚で仕切り、寝たい子はそこでブランケットを敷いて寝ていました。

寝ない子たちは、同じフロアの離れたところで遊び続けるというパターン。
当然、うちの子どもたちは眠たくても寝たくないタイプの男児達なので、毎週持っていく昼寝用ブランケットを汚すことはほとんどありませんでした。
ただ、まだ体力のない2-3歳程度の子は、お迎えの時間帯の夕方に最も機嫌が悪くなります。
なので、できれば無理やりでも昼寝をさせて欲しかったというのが本音です。

また、④イベントごとはとても少ないです。平日には一切なく、土曜日開催。「発表会」と名のつくイベントであっても、衣装作りといった親の負担も一切なく、当日にふらりと行って、子どもの姿を観て、楽しんで帰る。終わり。超シンプルで楽ちん!
反面、物足りなさを感じない訳ではありませんが…

幼稚園

そして最後にたどり着いたのが幼稚園+園内の預かり保育という形です。

幼稚園の最大のメリットは、やはり①教育面がしっかりしていることです。
登園してから14時の降園まで、全体の活動や自由遊びがバランスよく配置されている印象です。
活動も、園全体の行事、クラスでの活動、お絵かきや工作もテーマを決めて取り組むなど、しっかりとしたカリキュラムが考えられている印象でした。

それはおそらく幼稚園というものが一般的に②歴史と伝統があり落ち着いた環境だということが影響しているような気がします。

すでにしっかりとした実績がある中で、時代にあわせて少しずつ変化を取り入れているという印象があり、幼稚園の方針に合えば、とても安心して預けられると思いました。

実際、通園している子どもたちも保育園と比べてとても落ち着いていて、全体的に落ち着いた環境で過ごすことができます。

かつ、預かり保育では保育の先生がのびのびと園庭で遊ばせてくれたり、おもちゃで思う存分遊ぶ時間も十分あり、バランスがとれていいなーと感じました。

また、③小学校入学に向けての準備が整うという安心感もありました。
年長になると、親の見送りは門のところまでとするように指導されたり、各人なわとびを購入してなわとびの練習が始まったりします。
また、文字に関しても特別に勉強の時間があるわけではありませんが、文字に触れる機会を効果的に設けており、自然と読み書きができる環境にあると感じました。

幼稚園だけちょっとデメリット

8時から18時まで預かってもらえて、さらに幼稚園の教育も受けられるなんて最強!と思っていた、幼稚園+預かり保育のハイブリッド型にもやはりデメリットがありました。
ただこれはあくまでも、人生の重きを仕事や自己実現に傾きがちな私の主観になります。

①イベントごとや閉園日が多い
これはある程度覚悟していましたが、毎月何かしらの理由で幼稚園が閉まる、あるいは親参加のイベントがあるというのが、かなりの負担でした。

対処法としては、予めもらっている年間行事表、預かり保育表をくまなくチェックすること、閉園日には一時保育をやっている保育園に事前に登録し、申し込んでおくこと(必ず入れるとも限らない…)、仕事の休みを早めに申請しておくこと、ファミサポに登録しておいて、送迎関連をスムーズに依頼できる体制を整えておくこと、祖父母に頼る、パパと自分の有休を調整するなど、かなりの調整が必要でした。

ハッキリ言って、預かり保育はあるものの、両親共に働いている前提の施設ではないので、園の意向や方針に合わせていくしかない。
むしろ、それができない人は来なくていいですよ、くらいのスタンスだと思います。

それは休みに限らず、細部に渡るまでそのスタンスは徹底されてる印象で、バリバリ働きたい!という親にとっては、正直肩身が狭かったというのが本音です。

②ワーママという同胞が少ない
幼稚園+預かり保育といっても、やはり幼稚園の通わせている家庭の多くは専業主婦、またはパートタイマーがほとんどです。
幼稚園ママというと、入園する前はあまりポジティブなイメージはありませんでしたが、実際はみんな穏やかでいつもニコニコ、色んな意味で余裕のある人達が多かったです。
逆にいうと、常に時間に追われて送り迎えを繰り返す私のようなワーママはあまりおらず、ある意味、本当に話が合うママに出会えなかった気がします。

ワーママの日々の命題は育児と仕事の両立ですが、幼稚園ママの話題の中心はやはり育児が大部分を占めています。

発表会などイベントの準備や衣装のこと、習い事、保育園外で一緒に遊んだ話題など。。そのあたりは保育園やこども園時代とは違い、日々の大変さを愚痴りあうような知り合いがあまりできなかったのは少し残念でした。

さらに、幼稚園の子の多くは2時に降園後、お友達と公園に遊びにいったり、誰かのおうちに集まって遊ぶというカルチャーも当然馴染めず。

保育園だったら、平日や休日、つまり園外ではあまり遊ばないというのが当たり前だったので、子どもたちにもせがまれることがほとんどありませんでしたが、幼稚園では「僕も●●君の家に行きたい!」といわれることが度々ありました。
なんとかその子のママとアポをとり、一緒に遊ぶこともありましたが、生活スタイルがそもそも違うので、しょっちゅうというわけにはいかず、これもこどもたちには申し訳なかったなーと感じていました。

園以外のところで仲良くなっていくという幼稚園のカルチャーには、物理的にも精神的にも馴染めず、子どもたちよ、ごめん。

③子どもの疲れ
これは個人差が大きいと思いますが、午後2時まで集団保育、そこからは預かり保育という流れは、特に入園したての頃は子どもの疲れが見えました。

保育園であれば、昼食後は午睡タイムに入ったり、午睡なしでもゆっくり過ごす時間をとる園が多いようですが、幼稚園ではがっつり集団保育、そのあともそのまま預かり保育に突入、かつ午睡という概念がないので、ことさらに眠たい子以外は基本的に遊び続けます。
うちの場合、下の子が睡眠時間が長い方だったので、昼寝がないことによって疲れがたまり、お迎え後の帰りの自転車で寝てしまうこともよくありました。
後半には体力もついてきたということもあり、慣れてきましたが、当初は無理させて申し訳という気持ちになりました。

結論

言うまでもなく、働きたい親にとっては、やはり保育園か認定こども園に入るのがベスト!
幼稚園+預かり保育は、時間的な労働時間をカバーすることできたとしても、それ以外のあれこれが私にとってはあまりにも煩わしすぎて、本当に疲弊しました。

反面、両親のいずれかが融通の利くパートで労働時間もほどほどであったり、いずれかが在宅ワークであったり、あるいは祖父母が近くに住んでいて協力体制が整っているという人には、幼稚園+預かり保育のハイブリッドはかなりいい選択肢になると思います。

幼児教育・保育が無償化ということもあり、私の自治体では幼稚園の月謝は基本的に無料でしたが、預かり保育の部分は別料金になりました。
その別料金もいくらか自治体が負担する制度も利用しましたが、それでも多少の足は出ますので、そのあたりの料金を払ってでも幼稚園に入れたいかどうかという天秤にかける必要があります。

いずれにしても、いい園に出会えるよう、自分自身がどういう生活スタイルの家族の形を作りたいかということをよくよく考えることが大事だと思います。
そのうえで、いろいろな園を見学し、各自治体のサポート体制を調べ、自分たちにあった園を探す必要があるのではないでしょうか。

ただ、どんな園に通ったとしても、子どもたち自身にはそれぞれの園でいい友達や先生に出会いました。

子どもは順応性が高いので、親が納得できる決断をすることが大切かなと思います!




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