のんびり村のkiki【第7話】
ピンクの猿姫は、今日も「カツン、カツン」と音をたてながら、歩いている。
「もう、あなたジャマだわ」
「どいてくれる?」
猿姫と、配達イノシシの「ロウ」がなんやら、揉めている。
「俺が先にこの、レアちーずケーキを買うんだ!お前の分ない」
と「ロウ」がどーやら、猿姫にいじわるをしているようだ。
そんなここは、kikiのケーキ屋さんの中。
実は新作のレアちーずケーキが、先日『のんびり村新聞』に載っていたのだ。
kikiが、
「ごめんね〜、ラスト1個で〜」
「また明日作るから〜」
猿姫は泣いていた。
あの気の強い猿姫が。
猿姫は人より物欲が強い性格で、欲しいものがあれば、なんでも手に入れる。
今回は配達イノシシのロウの気が強く、少し相性が悪かったのか。
kikiは優しく、猿姫に声をかけてあげた。
すると猿姫は笑顔になり、ロウもレアちーずケーキを嬉しそうに持って帰った。