アメリカ スーパーマーケットのカート
シアトルに2ヵ月ほど滞在していたので、しばらくアメリカお出かけ情報の記事を続けています。
アメリカはスーパーマーケット(以下、スーパー)に限らず、家電量販店、アウトドアショップ、ペットショップ、ホームセンターなど、どれも巨大な店舗が多いです。
日本でもお馴染みコストコみたいな広さのお店ばっかということです。
まあ、コストコもアメリカに本社がある日本法人ですけどね。
巨大な分、通路幅も広いのでカートがすれ違ってぶつかる心配はないですが、どの商品も種類が多過ぎて何を選んでいいかと迷うほど…。
ホームセンターは趣味のDIYレベルをはるかに超えて、家一軒丸ごと建てられる材料や部品が揃ってます。
DIY好きの人だったら、きっと1日中いられるかもしれませんね。
私はベビー用品メーカーで定年退職するまで、赤ちゃんが乗せられるショッピングカート(以下、カート)の商品開発にも携わっていました。
その日本製カートをそのままアメリカのスーパーに置いたとしたら、おそらく受け入れられないでしょう。
そもそも、カートには買い物カゴを置けるようになっていないんですから。
そこで、アメリカで使用されている主なカートをいくつか紹介します。
これから子ども連れでアメリカに行かれるかたの参考になれば嬉しいです。
ショッピングセンターで使用されているレンタルカートについては、下記の記事で紹介しています。興味ある方はこちらも読んでみてくださいね。
アメリカショッピングモールの子ども連れ|河村 眞弓 / 赤ちゃんとのお出かけ環境プランナー (note.com)
頑丈で大きなカート
アメリカでは週に1~2度、車で来て大量買いする人が多いです。
食料品、日用品をこれでもかと詰め込み、飲料水は箱買い。
それに対応できるように、カートのサイズはとても大きく、重さも頑丈に設計されているようです。
商品はそのままカートに入れます。
日本のように買い物カゴをカートに置いてから、そこに商品を入れることはしません。
ちょっと気になるのは、子どもやペットをそのままカートに乗せている人たちをよく見かけること。
野菜などはポリ袋に入れてからカートに入れるとしても、何だか衛生的にちょっと…。
気になるようでしたら、新聞紙などを持参してカートに敷くのをお勧めします。
私は先にトイレットペーパーなどの日用雑貨をカートに入れ、その上に肉や野菜を置くようにしていました。
子どもを直接カートに乗せている光景を見て、「あ、大丈夫なんだ」と真似するのは絶対に止めてくださいね。
アメリカでも子どもがショッピングカートから落下する事故が多いと聞きます。
カートが深いからと安心していると、子どもが立ち上がってカート内に入っている商品にひょいと足を掛け、落下してしまう危険性だってあります。
カートにはハンドル側に折り畳みの子どもチェアが付いています。
お座りができるようになった子どもはここに座らせます。
立ち上がりそうで危ないと思ったら、備え付けのベルトを抜け出せないように調節してから装着してください。
大型カートは子ども2人まで乗せられるのが一般的で、兄弟がいる家族は助かります。
日本でもコストコのカートは同じタイプですね。
大型カートでまとめ買いしても、アメリカの家なら置き場所に困りません。
冷蔵庫が大きく、キッチン周辺には壁収納のパントリー(食品庫)などが備え付けられているからです。
地元スーパーだと、大型カート以外に小型カート(日本では中型)の両方を設置してあるお店もあります。
私は大きくてかさばるものを買わないときは、ほとんど小型カートを利用していました。
小回りが利くので、大型カートより断然走行しやすいです。
乳児が乗せられるカーシートホルダー
まだお座りが出来ない小さな赤ちゃんがどうしているかというと、アメリカは車社会。
乳児用チャイルドシート(インファントシート)がそのまま取り付けられるカートがあります。
カートのハンドル側にプラスチック製のカーシートホルダーを付けたタイプです。
色は青、赤、茶など様々。
ちなみにアメリカでは、チャイルドシートをカーシート(car seat)と言います。
大柄でマッチョなパパが、軽々と赤ちゃんを寝かせたままのチャイルドシートを持ってカートシートホルダーに取り付けているのを見ました。
確かに寝ている赤ちゃんをそのまま運べるのは便利ですね。
わざわざお店の入り口まで行かなくても、駐車場内にはカート置場がたくさんあります。自分の車近くのカート置場で取り付ければいいわけです。
でも、小柄なママがワンオペで利用するのは厳しそうです。
あの高さまでチャイルドシートを持ち上げるのが大変。
それに走行中は前方が見えにくくなりそう。
私の身長目線だと、そう感じてしまいました。
様々な種類の乗り物カート
子どもが乗りたそうなカートもスーパーにはたくさんあります。
もちろん、大容量でお買い物できるサイズです。
ほとんどが2人用で、なぜか乗り物タイプでハンドル付きが多いです。
私が撮った下記の写真は商品を入れるカート部分が前方で、少々入れにくそうでした。
SNSで探してみると、違う車種では入れやすいタイプもたくさんあるようです。
座席位置が高いと、子どもたちは視野が広がり楽しそうです。
でも万一落下した場合はケガのリスクが高まります。
面倒でしょうが、ベルトはしっかりと装着しましょう。
カップホルダー付きカート
スーパー内にはスターバックスのお店が入っていたりします。
買い物ついでに立ち寄って、カートのカップホルダーに飲み物を置き、再び買い物を続けている赤ちゃん連れのママを見かけました。
買い物中に飲み物を持ち運びやすいように、カップホルダーが標準装備されているカートもあるんですね。
店内で飲みながら買い物なんて、日本ではマナー違反と言われそうです。
でも、カフェがスーパー内にあると、自然な光景に見えてました。
盗難防止機能の付いたカート
多くのスーパーでは、万引き防止のために、商品にタグやセンサーが取り付けられています。
商品がスキャンされなかったり、レジでエラーが発生した場合、出口に設置されたセキュリティゲートや自動ドアは開かなくなります。
重量センサーが設置されているレジでは、商品の動きがセンサーの予想と異なるとエラーになってアラームが鳴ります。
レジで友人が商品を入れている時、私が手伝ってあげようとしたせいでセンサーが反応し、エラーになったことがあります。
お子さんがレジ周りで商品を触ったりしたら反応するかもしれません。
セルフレジや自動スキャンシステムを利用する際は注意しましょう。
でも万一、エラーになっても大丈夫。
レジ周り担当の人がいますから、声を掛ければ対応してくれます。
電動カート
スーパーの入り口にはショッピングカートと一緒に、電動カート数台が置かれているのが一般的です。
スーパーによって、車種は様々です。
高齢者や身体の不自由な人用ですが、どちらかというと太っている人が多く乗っているように感じます。
乗るのに資格は要らないので、健常者であっても構わないのです。
確かにあれだけ広い店内、肥満の人は歩くのもひと苦労でしょう。
ちなみに太り過ぎて歩けなくなった人は、障がい者として認められるそうです。
障がい者用の駐車場がいつも混んでいるのは、そんな理由からなんですね。
彼らは車で来て、歩きもしない。駐車場も入口から近いところ。
これでは、太り続ける負のスパイラルから抜け出すことは出来ないと思うんですけどね。
障がい児用カート
アメリカの大手スーパー、ウォルマートでは、障がい児用カートを全店に最低1台以上導入することになったようです。
これはカートと車いすの両方を兼ねた専用カートです。
発達障がい、知的障がい、身体の不自由な小さな子どもたちが利用でき、座席には5点ハーネスが付いています。
まだ実際に見たことはありませんが、入口周辺が広いお店が多いので、設置スペースに困ることはないようです。
アルコールの販売
最後にカートの紹介ではありませんが、スーパーでの私の失敗談を…。
ちょっとビールやワインを飲みたいと思って、スーパーで買おうとした時のこと。
レジでビールのバーコードをスキャンすると、アラームが鳴って店員さんが来ました。
英語で「IDを見せてください」と言ってます。
日本のように、外見でどう見たって大人だろうというのは通用しないんです。
私が日本の運転免許証を差し出すと、NO。
それならばとマイナンバーを出しても、NO。
国内で有効な証明書であっても、他の国では通用しないんですね。
日本語しか記載されていないので、判読できないのもあるようです。
結局その日は、アルコールを買うことができませんでした。
あとで調べたら、パスポートだったら大丈夫だったようです。
国際的に有効な身分証明書として認められてますから。
観光中であっても、普通はスーパーに行く程度だとパスポートなんて持ち歩かないですよね。
でも、アルコールを購入する場合はパスポートを忘れずに。
アルコールについての認識不足ですが、お隣の国、カナダのスーパーではアルコールそのものを販売していませんでした。
買いに行ったときに知りました。
広い店内を探し回っても見つけられず、店員さんに尋ねてみると、「リカーストア(酒類専門店)で買ってください」と。
これもあとで調べてわかったことですが、カナダの多くの州では、アルコールの販売には特別なライセンスが必要で、これを取得しているのはリカーストアなどの専門店に限られているんだとか。
国が違うとアルコールの取り扱いかたもそれぞれ。
私のようにスーパーでアタフタしないように気を付けてくださいね。