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昔の「ほうおう」を読む_00年10月
「ほうおう」は、歌舞伎会の会報。
実家を整理していたら、古い「ほうおう」が出てきたので、記録として概要を残しておきたい。
99年6月〜2002年3月分まである。
表紙
表紙は『与話情浮名横櫛』与三郎、片岡仁左衛門。
裏表紙は『加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)』岩藤の霊、市川猿之助(3代目。のちの2代目猿翁)。
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歌舞伎衣裳
『与話情浮名横櫛』源氏店の場、お富。
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衣裳だけ見ると、そっけないほどなのに、お富があの「馬のしっぽ」と言われる鬘とともに身につけると、途端に色っぽくなる。
この着物の内側は「よき琴菊」になっている。
役者の伝説
第8回。
初代中村七三郎と、坂田藤十郎の親交の話、初代中村伝九郎が演じた『曽我の対面』の朝比奈の工夫が現代につながっているという話。
21世紀の主役たち
市川段治郎(現在の喜多村緑郎)。
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お母さんの勧めで国立劇場研修生になったといったお話。
絵で読む歌舞伎の歴史
「桜田治助の天明時代」。
パロディが得意だった桜田治助の話。
演目
裏表紙にあった宙乗りは、夜の部の「骨寄せの岩藤」に登場する。
岩藤は悪霊なのだが、憎々しく太々しくても元は御殿づとめのお局。観ているとその優雅な宙乗りに思わず憧れを抱いてしまうのが面白い。
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江戸商売尽
「芸者」。
江戸時代の、芸者、芸妓、踊り子、女郎の区別について。
歌舞伎の鬘おもしろばなし
お姫様の鬘「吹輪」について。
歌舞伎ニュース
「成駒屋三代勢揃い!」。
成駒屋の襲名にあたって製作発表があった話。
出ているのは6代目児太郎、国生は現在の4代目中村橋之助、宗生は3代目中村福之助。
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