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『歌舞伎ことばの辞典』 【うちの本棚】#歌舞伎

読書感想でなく、本棚にある歌舞伎関連書籍について、どんな本なのか記録しつつ紹介するものです。

基本情報

タイトル:歌舞伎ことばの辞典
発行
(奥付の初版の年を記載):2000年
著者
服部幸雄 監修
赤坂治績 執筆
出版:講談社ことばの新書

表紙

歌舞伎ことばの辞典 表紙

特徴

歌舞伎のキーワード』に比べると、収められている用語がとても多く、タイトル通り「辞典」。

目次。用語は8つに分けて収められている。

用語の説明がコンパクトなので、区切りよく読むことができる。また、1つの用語の説明の内に出てくる歌舞伎用語にはマークがつけられ、この辞書内に収められているという印になっている。それを頼りにこの本の中を行ったり来たりすると、そうとう数の歌舞伎用語が理解できそうだ。

他に、狂言の通称から正式名称を引ける一覧、役者の家紋一覧など、驚きの情報量。

その他

「ドサ回り」など、これも歌舞伎から来た言葉だったのかと発見するものもあれば、「おこつく」など演技に関する用語、「カスをくう」といった業界言葉もたくさん入っている。

パッと適当なページを開いて、大きな太字で書かれた用語の中に知らないものがいくつあるか、という見方をするのも面白い。たとえば、

歌舞伎ことばの辞典より。パッと開いたページで知らない言葉がどのくらいある?

「仇討物」、「一番目」と来て「一夜漬いちやづけ」。え、一夜漬けって歌舞伎と関係ある言葉なの?という具合。この遊び、わたしには七幕目「音楽と効果音」と「大切おおぎり」へと難易度が上がる。自分の知識の弱い部分がどこか、というのが表れて興味深い。