【水耕栽培】巨木トマト装置の作り方!(お家で育てる・自作水耕で挑戦)ハイポニカ栽培
2014年から2024年で11作目となる、とまとん母さんのお庭でぐんぐん大きくなる巨木トマト栽培。
どんな仕組みになっていて、どんな資材を使ってどうやって栽培装置を作ったのかを記事にします。
トマトが巨木になる仕組み、秘密
装置の概要を説明する前にまずはトマトがどうして巨木になるのかについて知ってください。
以下の記事で水耕栽培やハイポニカ栽培の仕組みを詳しく解説しています。
ハイポニカ栽培で巨木トマトが育つ仕組みは、たっぷりの養液が循環して根が縦横無尽に伸びる環境を整えることにあります。
そして、この根の張る槽が大きければ大きいほど根が元気に伸びて、枝葉も旺盛に生長します。
巨木トマトごきげん(栽培)装置の概要(模式図)
では、とまとん母さんの自宅の庭に設置してある巨木トマトごきげん(栽培)装置はどんな仕組みになっているのか?
まずは模式図で解説します。
液肥槽(タンク)にある養液(液肥)をポンプで汲み上げて、根の張る槽(栽培槽)に流し、栽培槽からまた液肥槽に戻る、養液が循環する仕組みです。
栽培槽:根の張る槽
液肥槽:養液を溜めておく槽
ポンプ:養液を循環させるポンプ
配管:ポンプで汲み上げた養液を栽培槽や液肥槽へ循環させる経路の資材
架台:栽培槽を置く台
マルチパネル:栽培槽の上部を覆うフタ
槽底板:栽培槽の底を支える板
ざっと上記のようなパーツに分かれます。
以下にパーツごとに資材の選び方や設置方法を詳しく解説していきます。
栽培槽について
栽培槽にはハイポニカ農家さんが利用している農業用の栽培槽を使っています。
本家、協和株式会社ハイポニカ事業部で育てている巨木トマトの栽培槽よりは小さい槽を使っています。
本来システム全体で販売するハイポニカの農業用栽培槽をハイポニカの販売店の一つである当店「ごきげん野菜」が自作水耕ユーザー向けに特別に単品販売するものです。
当店「ごきげん野菜」のnote記事やブログ、youtubeで出来る限りの情報は提供いたしますが、農業用栽培槽の単品販売はあくまで自作用。
ポンプ、タンク、架台などはお客様側で選択して設置していただきます。
メーカーからの施工指導や栽培指導はありません。
以下のページの説明をご覧いただきご検討ください。
とまとん母さんの庭では一番小さいサイズのショートタイプH-6型を利用していますが、もっと大きなタイプの栽培槽もあります。
以下のブログ記事に農業用栽培槽の選び方など詳しく説明しています。
栽培槽選びに参考にしてください。
タンク(液肥槽について)
とまとん母さんの巨木トマトごきげん栽培装置にはスイコー株式会社のホームローリータンク100リットルを使っています。
もっと大きいサイズでもいいですし、小さいサイズでも栽培できます。
どちらもメリット・デメリットがあります。
また、タンクを地中に埋めるか?地上に設置するかもメリットデメリットがあります。
巨木トマト栽培装置を作る場合のタンクの選び方については以下の記事に詳しく説明しています。ご参照ください。
ポンプ選びについて
巨木トマトごきげん栽培装置には神畑養魚株式会社さんのRio+シリーズのポンプを利用しています。
熱帯魚飼育用のポンプとして量販されていてホームセンターやネットショップで手に入れやすい商品です。
能力やサイズもいろいろとラインナップされています。
ポンプの選び方としては設置したタンクと栽培槽との高低差によって変わってきます。
詳しくは以下の記事を参照して、ご自身の設計にあったポンプを選んでください。
配管について
液肥槽から栽培槽へポンプを使って養液を汲み上げ、栽培槽からタンクへは落差で循環させています。
ホースを利用したり、塩ビ管を利用したり、用途や使い勝手で資材を選択します。
具体的にどういう理由でこの資材を使ったかなど、詳しい情報は以下の記事をご参照ください。
架台・誘引について
架台の高さについてはタンクの大きさやタンクをどこにどのように設置するかによって変わってきます。
とまとん母さんの巨木トマトごきげん栽培装置も初年度はタンクを地上置きにしていたので高めでしたが、少し掘って地中に入るように設置したので2年目には架台を少し低くしました。
使った資材は足場パイプとも言われる単管パイプです。
量販されているので安く手に入りますし、頑丈です。
またネットショップで継手資材も簡単に手に入りますし、大きめのホームセンターでは有料ですが指定の長さに切ってくれるので使い勝手のいい資材です。
他には鋼管を使った架台やイレクターを使った架台があります。
それぞれにメリットデメリットがありますから、以下の記事を参考にして架台の資材選びをしてみてください。
絶対に必要なもの・工夫して自作できるもの
上記の主要な資材以外に、マルチパネル・槽底板・ジャバラパッキン・水位調節管・ジャバラパッキンなどを使用しています。
これらの付属資材は栽培槽同様、自作水耕用に単品販売しています。
これらの資材については以下の記事に詳しく説明をしています。
巨木トマトの棚の高さはどのくらいがいい?
巨木トマトの棚は架台と一緒に単管パイプで作りました。
高さはどれくらいがいいか?
作業するのに届きやすい高さが理想です。
トマト棚の高さについては以下の記事をご参照ください。
巨木トマト装置、材料費はいくらかかった?
これらの巨木トマトごきげん栽培装置、作るのに一体いくらかかったのか?
栽培槽→26000円
マルチパネル→4200円
架台→30000円程度
槽底板→1000円程度
タンク→7000円程度
ボールタップ→3200円
ポンプ→3000円程度
その他配管類→2000円程度
合計で76400円
作った2014年時点での価格です。
以下の記事には細かい部品類についても紹介しています。ご参照ください。
巨木トマト、庭で育ててみた栽培事例集
2024年の栽培結果
Youtube動画・noteの別記事で紹介しています。
大量収穫の様子をYoutube動画で紹介しています。
どんな風に栽培しているか?
細かい作業の様子はnoteの記事で詳しく解説しています。
2014年2015年2016年の結果
2017年の結果
本格的な設備をご検討の方へ
今回紹介したとまとん母さんの”巨木のトマトごきげん栽培装置”は、家庭で楽しむ趣味の一つとして、あまりお金をかけず、自分で工夫しながら作る方法です。
ああでもない、こうでもないと失敗しながら工夫する事を楽しんで、そのお家に合った形の水耕栽培装置になればと思います。
ただ、農業や事業として考えている方にとっては手間や時間がかかってしまいますよね。
その場合はメーカーの協和株式会社ハイポニカ事業本部にご相談ください。
農業としての実績だけでなく、展示目的や福祉目的等、様々な場所で導入実績があります。
問合せるのは少し敷居が高いとお感じの方は、まずはとまとん母さんにご相談いただいてもOKです。
もっと小さく手軽に楽しみたい方へ
家庭菜園用の水耕栽培キット、ホームハイポニカがあります。
大きなキットから小さなキットがありますが、どれも基本的に養液が循環する仕組みで、ミニトマトは元気に旺盛に生長して鈴なりになります。