6/19、DPP4

本日扱った症例は、慢性的な糖尿病の患者さんである。以前からDPP-4阻害薬のグラクティブとインスリン注射で血糖コントロールをおこなっていたが、R4六月にコンプライアンス不良のためグラクティブとメトグルコを中止してエクアのみ追加となった。エクアは他のDPP-4阻害薬と比べ分2ということもあり効果が強いため、1つの薬剤で十分な効果が得られ、コンプライアンスが向上すると考えられた。その後R46月にHbA1cの値が高いことからエクアからビルマグリプチンとピグアナイド系のメトホルミンの配合錠のエクメットへ変更された。そして入院後、R54月にeGFRが54.6であることから腎機能が低下していることがわかり、トラゼンタへ変更となった。DPP-4阻害薬は薬物動態的に肝排泄と腎排泄の2種類がある。今回の患者さんのように腎機能が低下している患者さんには腎排泄の薬剤の使用は悪化や副作用発現の恐れがあるため、注意が必要となる。そのような理由で今回腎排泄のエクメットから肝排泄のトラゼンタへの変更となった。その後、HbA1c高値によりエンパグリフロジンとリナグリプチンの配合錠であるとラディアンスへ変更となった。糖尿病は症状として現れにくいためコンプライアンスが悪いことがあるのかもしれないと感じた。

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