5/31、休薬
本日の実習では胃カメラによる高凝固薬や高血小板薬の休薬について学習した。
昨日に引き続き、胃カメラ前後の特徴的な薬剤や服薬指導を本日も扱った。胃カメラの内視鏡の検査の際に組織検査などを行う場合には処置後の出血を伴うことがある。そのため、出血傾向の副作用を示す薬剤は中止をしなければならない。中止期間は薬剤ごとに決まっており、本日は休薬が必要な薬とその服薬指導を実習した。
本日扱った症例は4/25の受診で28日後に胃カメラを予定しており、以前からバイアスピリンが処方されていた。そのためバイアスピリンは胃カメラ実施の5日前から休薬が必要となる。今回の症例では薬剤は一包化されていたため、バイアスピリンが入っている23包と入っていない5包を調剤した。胃カメラ後はアルロイドGが処方されるとともに同様に5日間の休薬が必要であり、バイアスピリンを抜いた処方を調剤した。
その他にも本薬局で出される抗凝固薬や高血小板薬は、肝臓でビタミンK依存性凝固因子の第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子の生合成を抑制することにより抗凝固作用を示すワルファリン、肝臓での脂質の合成・分泌を抑え、リポ蛋白の代謝を促進させることでトリグリセリドの分解を促進し血液中の脂質を低下させ、抗血小板作用を示すエパデールがあり、それぞれ休薬期間は3日と5日である。これらの休薬期間の違いは各薬物の半減期に由来するものであるため薬ごと異なり、注意が必要である。
また、残薬と症状の確認を患者さんに口頭で伺うことを行い始めた。患者さんが言う残薬と実際に処方された期間と薬数があってるかどうかでコンプライアンスを確認することに注意が必要である。