6/05、PPI以外胃薬

本日の実習ではPPI以外の胃薬に注目して実習を行った。特にドグマチール、ドンペリドン、ムコスタ、ファモチジン、アシノンなどが本薬局で出される代表的なものである。
ムコスタは胃粘液などの防御因子を増強することで胃腸粘膜保護作用を示す防御因子増強剤と呼ばれる。ドグマチールやドンペリドンは化学受容器引金帯(CTZ)にあるドパミン受容体に結合することで、ドパミンによる刺激を阻害し制吐作用、上部消化管のドパミン受容体への結合の阻害作用により消化管運動を促進させて、飲食物の胃への滞留時間を短縮したり、消化を早める働きを示す。ファモチジンやアシノンは胃粘膜のH2受容体と結びつくことで、余分な胃酸の分泌を抑え、胃の症状を改善する。
本薬局ではこれらは胃薬や消化器症状の薬として使用されるが、ムコスタなどの防御因子増強薬は疾患がはっきりしておらず具体的ではない消化器の不調に対しても使用される。
また、本薬局ではドグマチールやドンペリドンと作用が逆である副交感神経を亢進させるアセチルコリンの作用を抑えることで、消化管の運動亢進に伴う痛みや痙攣、下痢などを抑える抗コリン薬であるチアトンも出される。この薬を併用すると効果が不十分となり、かつどちらの薬剤の副作用のみ発現してしまうため、注意が必要である。しかし、患者さんの訴えなどによ  り、必要とされる作用の強さが異なるため併用することもある。
本日来客された患者さんにはカロナールとドンペリドンを併用すると処方の方がいた。これはカロナールの副作用の吐き気や腹痛の軽減のために併用して処方されるからである。ドンペリドンの他にファモチジンが出される患者さんもいた。

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