【小関舞『涙のTomorrow』】と【 ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊 『ばんにんのどうくつ』BGM】 の共通点
今回は音楽についてのニッチな話をしてみたい。
ニッチとは言っても、さっくりした話。
店で食事をしていたところ、有線放送で何となく耳に残る曲が流れてきた。
この曲だ。
結構好きな曲調だなと思った。
ただそれ以上に、妙に気になる感じがしたので、ポケットからスマホを取り出し、私にとってはおなじみのアプリを開いた。
このアプリを使うと周囲の音を録音し、流れている曲名を教えてくれる。
精度はかなり高く、そこそこ有名な曲なら一発で曲名が出てくる。
しかもネットに繋がっていなくても、録音だけしておいて、検索そのものは後でWi-Fiにつながったタイミングで実行してくれる。
「これ何の曲だっけ?」
「この曲めっちゃいいな。」
と思ったときに曲名を調べる上で便利なので、音楽好きな人にはおすすめ。
このアプリで取得した曲名をyoutubeで検索してみた。
曲調から予想していたがアイドルのようだ。
どうやらハロプロらしい。※「ハロー!プロジェクト」の略
私はライブに行くほど好きなアーティストはいないが、音楽自体は好きだ。
有名曲や気になった曲は時代や国を問わず、色々と聞いてみるようにはしている。
アイドル系でいうと、
TWICE、少女時代、KARA、BLACKPINK、ITZY、aespa、NewJeans、IVE、LE SSERAFIM、AOA、EXID、Red Velvet、MOMOLANDなど。
こんな感じで、最近は特にK-POP多めではあるが、それ以外にも、
AKB48、乃木坂、欅坂、
ハロプロだと℃-uteの曲が好きだった。
そういうわけでアイドルの曲に良曲が多いことも知っている。
そのせいか、このアイドルのような平成っぽいような、少し懐かしいような曲調が何となく耳に残った。
ハロプロの曲って、ハロプロらしさがある。聞いただけで分かるくらい。
1:27~とか、ハロプロっぽいフレーズだと思う。
あと歌い方にも「らしさ」がある。
「バラライカ」とか。(というより他の曲も全部そうだが。)
色々な意味で有名な曲。
ただここまで言っておいてなんだが、私はハロプロに関してはファンというほどではなかった。
実際この「涙のTomorrow」の歌い手はもともと知らなかった。
※カントリー・ガールズの小関舞というアイドルらしい。
ではなぜ耳に残ったのか。
記事に取り上げたのか、ということだが、
イントロ(前奏)をどこかで聞いたことあるような気がしたからだ。
どこで聞いたのか、、
もやもやとした感覚、、
実際気づくのに時間がかかったが、結論から言うとこれだ。
ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊というDSのゲームソフトの作中で流れるBGMと似ている。
「ばんにんのどうくつ」というダンジョンで流れるBGMだ。
0:15~の部分。 ※0:15~から再生されるようになっている。
さっきの「涙のTomorrow」0:00~0:14の辺りと似てる。(ような)
うーん、いうほど似てるか?
いや、似てる。。
あまり聴いたことのない、不思議なメロディ。
それと似た旋律が急にアイドル曲のイントロで聞こえてきたので、妙な引っかかりを覚えたのかもしれない。
こういった経験は何度かあるのだが、1つ言えるのは「幅広く音楽にアンテナを張っていると、妙なところで曲同士がつながる感覚が生まれることがある」ということ。
これは単純に楽しい事だ。
そしてこれはなにも、私だけの感覚ではないと思う。
「10年以上前のポケモンのゲームの曲」と「ハロプロアイドルの新曲」の中に似た旋律が現れている、
つまり、「まったく別のジャンルの曲同士に、何となく似ている部分がある。」
これが面白いという感覚を持っている人は、意外と多いのではないかと思う。
そう思う根拠は「全く気付かないうちに~」シリーズの存在である。
このシリーズは何年も前からひそかに存在しており、1つのミーム(ネット文化)と化している。
おそらくこれらのシリーズも、今回の私のように「まったく別のジャンルの曲の共通点に気づいた瞬間」がその起源であることは想像に難くない。
そして同時に、これだけ再生されていることから分かる通り、「まったく別のジャンルの曲同士が繋がっている」ことへの面白さが多くの人の中にあることは間違いない。
この面白さそのものが価値とも言えるが、それだけではなく、さらなる気づきが生まれることもある。
”旋律”が意味する表現とは
ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊の「ばんにんのどうくつ」BGMは、隠されたなぞの遺跡で流れる曲だ。
ポケモンを知っている人向けに言うと、アンノーン、レジロック・レジアイス・レジスチルが出現する遺跡で流れるBGMだ。
一方で、「涙のTomorrow」はタイトルに”涙”とある通り、失恋(後)の曲。
”悲しさ”が表現されている曲だ。
「ばんにんのどうくつ」では、作中にも悲しいシーンは特にない。
しかし「涙のTomorrow」を聴いてから「ばんにんのどうくつ」BGMを聴いてみると、何となく哀愁のようなものを感じられる。
実際youtubeのコメント欄には「どことなく悲しげ」というコメントがあった。
改めて考えてみると、”人がめったに訪れない忘れ去られた遺跡”というダンジョンなのだから、そこに物悲しさが表現されていたとしても不思議ではない。
そして今度は逆向きで考えてみる。
「涙のTomorrow」→「ばんにんのどうくつ」ではなく、
「ばんにんのどうくつ」→「涙のTomorrow」という順番だ。
再び「涙のTomorrow」の曲調をよくよく聴いてみると、悲しさだけではなく、ミステリアスまたはエキゾチック(異国風)な感じを表現したいのではないかと思った。
例えば、0:20~の部分とか、0:55~の部分からはエキゾチックな感じがする。とくに、後者の0:55~は、バラライカの2:52~とも似ている。
※「バラライカ」が意味するのはロシアの弦楽器であり、「バラライカ」の曲調もロシア民謡風であることは明らか。つまり異国風の曲。
さらに「涙のTomorrow」の歌詞の中には一応、”異国”という単語が出てくる。
このミステリアス(エキゾチック)な印象は、「ばんにんのどうくつ」BGMの異国の古代遺跡というイメージと結びつけることができる。
つまり、上で聴いてもらったような”類似した旋律”が、どちらの曲でもミステリアス(エキゾチック)という雰囲気を演出しているという可能性を見出すことができる。
これらの考察には、かなり感覚的な分析が含まれているので、あくまでも可能性というほかない。
ただ、「曲と曲が頭の中で化学反応を起こすことによって、以前は感じられなかった感覚を、その曲に感じ取ることができる」のは事実ではないだろうか。
まとめ
ハロプロアイドル 小関舞「涙のTomorrow」のイントロと 、ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊 「ばんにんのどうくつ」BGMが繋がったのが面白かった話。
調べている中で見つけた弦楽四重奏が良かったので貼っておく。
ハロプロつながりで℃-uteの良曲も貼っておこう。
ついでに最近好きなK-POPも貼っておこう。。
余談1
ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊は2009年にDSソフトとして発売されたゲームだが、異常に評価が高い。神ゲーである。
ゲーム性に加え、ポケモンの可愛らしいビジュアルとは対照的な、シリアスで重厚なストーリーが感動を呼ぶ。
10年以上前のゲームにもかかわらず、中古でプレミアがついており、6000~15000円という価格で取引されている。
ポケモン世代の大人や、お子さんにもおすすめ。
余談2
「ばんにんのどうくつ」のダンジョンは、ある意味でプレイヤー泣かせのダンジョンであり、プレイしたことがある人なら誰もが印象に残っているはず。
先に進むために”アルファベットの石”をいくつも集めなければいけないのだが、その石は、アルファベット26文字+記号”!” ”?”の合計28文字の石から、実質ランダムで出現・ドロップするという運仕様。
筆者もクリアするのに何時間かかったか分からない。(遠い目)
上で紹介した「ばんにんのどうくつ」BGMのコメント欄には、このゲームの人気からか、海外勢のコメントも多く寄せられており、
などといったジョークが散見している模様。
つまりそれほど面白いってことだよ。。?