0日目

前回の続きになっています。是非こちらもお読み下さい。

考察

その日の夜の話です。
僕は混乱していました。母と彼女の死について考察しました。
彼女の母は、おそらく、能力があれば強く生きていけるから、と、るりのことを育ててきたんだと思います。実際、るりは英語力や表現力をはじめいろいろな物に長けていて、学校のテストでも僕など太刀打ち出来ないほどの成績をおさめていました。しかし、やがて母からの姿勢はストイックになっていき、頑張っても認められなかったからもっと頑張ろう、となっていきました(と言っておりました)。

また本人のストイックさは凄まじく、学校の勉強の片手間に部活も、ボランティアも、別のボランティアも、ダンスも、毎日の英会話もこなしていました。その時には彼女の母もやる事を絞る事を勧めていましたが、本人がそれを望んでいました。

しかし、僕は彼女の裏側も知っていました。彼女は鬱になるずっと前から、希死念慮を持っていました。希死念慮やその日に起こった事を吐き出すTwitterアカウントを持っていて、同じ仲間と繋がり、自殺を止めるための相談をしていたりしました。学校などでの表の顔、Twitterでの裏の顔。普段、めちゃくちゃ頑張って楽しそうなのに、どうしてこんなに辛そうなんだろう。と感じた記憶があります。

二つの考え方

僕には当時、二つの考え方ができて、どちらが自分が分からなくて混乱していました。

一つ目は、るりの最大の理解者として、双極性を支える側としてです。
るりが、生きるという、あまりに残酷で苦しい現実から離れ、楽になれたのなら、僕はきっと「よかったね」と声をかけるでしょう。大きな病気に苦しめられて、必死にもがいて生きて来た。本当に頑張って生きようとしていた。結果としては(僕にとって)最悪だけど、自分で死を選択出来たのなら、尊重したいと思えました。

二つ目は、彼氏として。
前も書きましたが、急に死んだと言われても、受け入れられません。僕は「人って死ぬのか」「この世から姿を消すってどういう事なんだろう」と繰り返し考えていた記憶があります。

結局、朝4時過ぎまで話し続けて、眠りにつきました。


おわりに

もし読んでくれた方がいたなら感謝しかないです。ありがとうございました。

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