noteを伝えたい相手 2015年1月。 33週5日で、1214g・35cmの息子を出産しました。 NICUでは、小さく生まれた子、病気を持って生まれた子、医療のサポートを必要とする赤ちゃんが、懸命に生きています。 呼吸や体温調節、母乳やミルクの消化が上手にできず医療の力を借りながら乗り越える姿。 光や音・匂い・重力など、外の世界の刺激に適応しようと必死な姿。 家族と離れた場所でたくさんの管に繋がれた小さな体で戦う頑張りやさんです。 このnoteは早く小さく生まれた
“健康な体に生んであげたかった” この思いは一生消えないけど、息子は私の人生に彩りを添えてくれました。 はじめての挫折 妊娠するまでは思い通りの人生を歩んできました。 学生時代は成績は中の上くらい、第一志望の高校へ入学、専門学校では資格試験も一発合格でクリア。就活も苦労することなく社会人に。 7年付き合った夫と29歳で結婚し、子供が欲しいタイミングですぐに妊娠。 ここまでは順調でしたが、妊娠中期に子宮内胎児発育不全が分かり、早く小さく生まれた後に先天性の病気を告げられま
NICUと聞いた時、どんな場所を想像しますか? NICUという場所 NICUは新生児の集中治療室です。 早く生まれた赤ちゃん、小さく生まれた赤ちゃん、病気をもつ赤ちゃん、医療の助けを必要とする赤ちゃんが24時間体制で管理されて過ごすお部屋です。 言葉で聞くと逼迫したように感じますが、看護師さんや先生が赤ちゃんの命を守り、お世話をしながら子育ての基盤を一緒につくってくれる優しさに溢れる場所です。 外ですれ違う赤ちゃんを見るのはつらかったけど、NICUでは小さな成長をみ
おなかの中で成長がゆっくりな子は、成長が止まると次に心拍が止まりお腹の中で亡くなるリスクをもつ赤ちゃんです。 管理入院の目的 赤ちゃんを一番良いタイミングで出してあげること。 安静に過ごして赤ちゃんに最大限の栄養を届けること。 管理入院中の治療 ・緊急手術に備えて毎食前にノンストレステスト。 ・3~5日に1回のエコーで体重の増えや血流の確認。 寝ているだけの入院生活は赤ちゃんが大きくなることだけが活力でした。 最終的には切迫早産になり、点滴の流量を上げながら何度
子宮内胎児発育不全という言葉知っていますか? 私は自分の身に起こったことで初めて知りました。 子宮内胎児発育不全って? 妊娠23週2日の検診の日のこと。 「少し小さめですね。」 「脚が短めですね。」 ”おなかの中で育たない” そんなことあるんだ...まさに青天の霹靂 成長の遅れは100~150g程度。 大人にとっての100gは誤差でも赤ちゃんにとって100gは大きいことは生まれてから知りました。 その後は一週間おきの検診でしたが、標準との差は開く一方。 26週でこど
年々、増えている早産児と低出生体重児。 日本では10人に1人が早産児・20人に1人が低出生体重児と言われています。 この10人の差は37週以降の正産期でも2500g以下で生まれる子がいるためです。 早産児・低出生体重児とは? 小さく生まれた子は見た目が小さいだけのミニチュアではありません。 体の機能が完成する前に生まれて、医療の力を借りながら呼吸や栄養、消化機能を整えていくこと。 伸びをしたり足で蹴ったり、指しゃぶりをしたり体をたくさん動かすこと。 おなかの中でできなか