兄弟げんか
ちょっとしたことで家では争いが勃発する。
それは、兄弟げんかだ。
「いい加減にしなさい!!」
と我慢に我慢を重ねたお母さんの大声で一時は治まるが
数分もせずにまた
「肩があたった」
「足を踏んだ」
と些細なことから取っ組み合いが始まる。
それは決まって2個上のお兄ちゃんとだ。
1番上のお兄ちゃんは高校生でいつも家にいない。
会っても、そこまでの喧嘩にはならず、なったとしたら
それは「イジメ」だ。
僕もチビだといっても6年生だ。
泣いてばかりはいられない。
「アイツ・・いなくなればいいのに」
とお母さんに愚痴った。
あ、しまった・・。
僕は、以前に同じ言葉を言ってしまって本当にそうなってしまったことを思い出した。
おばあちゃんのことだった・・・
何で、あんなことを言ってしまたんだろうと後悔しても
おばあちゃんは、この家に戻ってくることはなかった。
「元気かな・・」
あの日から僕は、おばあちゃんと一度も会っていない。
おばあちゃんからも僕からも「会いたい」って言わなかった。
僕は、また口に出してしまった。
お兄ちゃんに言ったとしても「お前がいなくなれ!」と言われて終わりかもしれないけど・・この言葉は二度と言わないと決めていた。
僕がもし、おばあちゃんに言われていたら・・
きっと百倍傷ついた。
お兄ちゃん、おばあちゃん・・ごめん。
でも、次の日はまた勃発する兄弟げんか。
僕は、悪くない!!
いつも、お兄ちゃんが何かとしかけてくる。
そしてバカにする。
いなくなってほしくないけど、百倍バチに当たってほしいと願った。
つづく