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自由って何だろう?

「うるさいなぁ~」

「何がうるさいの!!!」


僕の反抗期が目を覚まして行った。


当然、親はガミガミ言うことが子供の為だと思っていることは間違いない。

あんなに小さくて弱虫だった僕がこんなに反抗するなんて夢にも思っていなかったのかもしれない。


だけど、僕も立派な高校生で世間知らずな上に意味もなく反抗するという普通の高校生に成長したんだ。


僕は部屋のドアを思いっきりバタンと怒っているのをアピールするように閉めた。


こうなると母親は

「お父さん、ちょっと」

慌てて、父親に助けを求め味方をつける。


「おさる!!何やってんだ」

出た・・

さすがに父親はマズイ。

「出てこい」

しぶしぶ部屋から出た。


「なんだ、お前は?」

「何が?」

僕の声は母親に言うより小さかった。


「お前、夜遊びしてるようだけど」

「別にしてないし」


バシッ

頭を叩かれた。


「そんなに自由にしたかったら出ていけ!!」


自由?

普段は勉強が仕事だと言ってるのに・・

だったら僕は仕事をしている。

バイトだってしている。

出ていけないことを知ってて言ってるんだ。


「わかった」

僕の言葉にさらに逆上した父親は僕の襟首をつかんであっけなく外に放り出した。


うそだろ・・・

僕の自由はまだ親の手の打ちに成り立っていた。


僕は、なぜか心細くてタローを連れて夜道を途方もなくさ迷った。

「タローがいて良かった」


タローは今、何を思ってる?

またバーカって思ってるんだろう?


タローはいつものように僕に寄り添い当てもない道を歩いていた。

つづく

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