どこの親もうるさいのか?
「あれ、今日はでかけないの?」
休みの日にごろついていると母親がすかさず言ってくる。
「何が?」
「何がって別に」
何か意味深だ・・・
掃除機をかけながらチラチラこっちを見てくる。
「最近、電話ないねぇ~」
「何が?」
「あの子に決まってるでしょっ」
ほら来た。
「え、喧嘩した?」
無視。
「当たりか!!」
無視。
「暇だったらタローの散歩行ったら?」
無視。
「ねぇ~タロー散歩いきたいよねぇ~」
タローに何か耳打ちしてる。
しかも僕に見えるようにだ。
「だってぇ~」
語尾だけ聞こえてきた。
イライラする!!
僕は無言でタローを引っ張って出て行こうとしたら
「タロー慰めてあげてんねぇ~」
イラつく声が後ろから聞こえた。
僕は、思いっきりドアを閉めた。
「タロー!!僕は落ち込んでるわけじゃないぞ」
タローは無視をした。
「おい!タロー聞いてるか!!」
「僕は振られたわけでもない!!」
タローは歩みを止めなかった。
「僕は淋しいなんて思ってないし」
僕はチラッとタローを見た。
無視かよ・・・・
つづく