それでも僕は少しずつ成長していった
鼻血がでた。
お兄ちゃんと「プロレスごっこ」をしたからだ。
二つ上のお兄ちゃんは容赦しない。
僕は、いいおもちゃに違いない。
1番上のお兄ちゃんは5つも離れているから、あまり構ってはくれないけど・・
二つ離れてるお兄ちゃんは何かと僕を餌食にする。
僕の服は鼻血で真っ赤だ。
お母さんは、いつもお兄ちゃんを怒る。
僕は、おばあちゃんの膝に泣きつくの繰り返し。
お母さんは
「本当に男の子は困る」
「女の子がだったらねぇ~」
僕は、小さくて弱虫で喘息ですぐブツブツもできる。
そして、男の子だ。
だから何?
悲しい?
お父さんは「さっさと飯を食え!」と僕を急かす。
僕は、一生懸命に食べた。
たまに何かを食べるとブツブツが酷くなるけど何でも食べた。
おばあちゃんがくれるかりんとうも食べた。
「いつか、仕返ししてやる!!」
と心に誓ったからだ。
僕は男の子だ。
何も悪くない。
絶対に強くなれるはずだから。
昨日より今日
少しずつ大きくなっていってる気がした。
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