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土・牛・微生物 犂(すき)と環境




今日から僕らsoilのバイブルである「土・牛・微生物」の書評です。
サブタイトルは文明の衰退を食い止める土の話とするくらい、土を大切に扱おうという話です。

更に、最初に出てくる文言の抜粋です。

未来の世代が食べられるように、土地に生命を取り戻そうとしている革新的な農民に。

この一握りの土に、われらの生存はかかっている。大事に使えば、食べ物と、燃料と、すみかをもたらし、われらを美で取り巻く。
粗末に扱えば、土は崩れて死に、人も道連れとなる。

ベーダ(サンスクリット語の聖典、紀元前1500年)

熱意と本気度を感じますよね。モントゴメリーさんは本気でそう考えているんですね。そして今の僕もそれに共感しています。

農家の最高の投資は土づくり

まず、今日の話は土の話をする背景です。

大前提です。
コレをやれるのは「懐疑的な企業やコンサルタントに逆らって新しいことに挑戦する勇気を必要とする」と書かれているように、明らかに時代とは逆行している内容だということです。

畑を耕し、化学肥料を散布するのが当たり前の時代に「?」を突きつける内容。皆さんはどう感じるでしょうか?

まずは時代背景を知るところからです。

地球と環境の現状は?

皆さんご存知の通り、温暖化の真っ最中です。
僕が住む道東の標茶地域でさえ、今年は30度越えと異常な湿度で苦しんだのを覚えておます。

この状況は「化石燃料の埋蔵量の4分の1を燃やした」ことによるようです。
そして2015年のパリ協定で、温暖化の原因は人が起こしたと「疑う余地がない」と言われています。

気候変動と食糧不足の両方を解決したければ、化石燃料集約的なやり方からは切り離さなければならない。と書かれているんです。確かに、化学肥料の窒素(硝酸から窒素に変化するとき)が水に溶けると、温室効果ガスが出ます…

日本で見ると農業からくる温暖化は大した率ではない」というデータもありますが、皆さんはどう考えますか?

最悪の発明「犂」

犂は耕す道具で、今はプラウなどがそれに相当します。これが発明されることによって、文明が大きく発達しました。

その理由は大きく3つ。

1,硬い土壌を起こす
2,雑草の抑制
3,耕作面積の拡大

元々農地ではないところを耕すことで食料を大量に作ることができたんですね。
ではなぜにコレが最悪の発明なのかというと

表面がさらされ、表土が風化していくから
つまり、土が砂化していくということが危険だと話しています。
なぜならば天然の環境で広範囲に裸地になっているところはないから。

そして表面の微生物の層を壊してしまうというデメリットも。

面積が広大になった現代、耕すことのメリットは雑草の防除以外にほぼなくなってしまった。ということがわかります。


地球の環境と、耕すこと。
今日はこの2つを書いていきましたが、皆さんは何を感じましたか?
あぁ、なんとなくまずいな…と思ってくれたらまずは嬉しいなと思います。
そして、soilは環境と「耕すことの意味」を農家さんと考え続けて行けたら良いなと思います。




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