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話すことで、始めて自分に気付くんだ。遊びの中で、自分の思いを語らせよう。
私は、小学校で指導教諭をしています。
教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信しています。
子どもは、自分の思いを語れていますか?
クラスの子どもと話をしていると
自分の思いを押し殺して話をする子が見られます。
みなさんのお子さんは、自分の思いをイキイキと語っていますか?
遊びの中で、トレーニングをしよう。
自分の思いを話することは、とても大切なことです。
人と円滑にコミュニケーションしていくためには、
自分の好きなものを伝えたり、
嫌なことを嫌と言ったりすることで、自分のことを分かってもらえるようになるからです。
また、自分はどういう思いをもっていて、
どうしたいと思っているのかを人に伝えるのも大切なことです。
(人に話すことで自分の思いに気づくことができる場合もありますね。)
そのトレーニングの一環として、
私は、小さい子と
『質問遊び』をすることが多いです。
私の娘が習い事(球技系)をしているのですが、
そこにはたくさんの小さい子どもたちがいます。
娘たちが練習をしている間、私はその子たちの子守をすることも時々あります。(私も末端コーチの1人なので、練習に参加する場合もあるのですが。)
そんな時に、質問遊びをして過ごしています。
やることは簡単です。
「うどんとラーメンはどっちが好き?」などと2択で聞き、答えたら、
「そうか。そっちが好きなのかどうして?」と問い返す。
仮にラーメンを選んだとした場合、
「じゃあ次はラーメンとそうめんはどっちが好き?」と次の選択肢を聞いていきます。
子どもが選んだら、時々「どうして?」と問い返す。(毎回聞いていると、うんざりすると思うので(笑))
(またラーメンが選ばれたら、そうめんじゃないのはどうして?と聞く方法もあります。)
質問遊びは、小さい子に限らず、
何歳になっても、楽しくやりとりができるものです。
現に学校の高学年と同じような会話をしても、
いきいきと話をすることができます。
好きなものや苦手なものを選びながら、自分の思いを語っていく練習です。
周りに、他の人たちがいる場合は、他の人たちとの考えの違いに気づくこともできるでしょう。
同じ物を選んでも、理由が違うことで、新たな考えに気づくこともできます。
ちょっとした遊びですが、
小さい子にとって、
自分の思いを聞いてもらえるのはとても楽しいようです。
「もう一回やってよ。聞いてきてよ。」と
ねだられることも少なくありません。
自分の思いを話すこと(聞いてもらうこと)は、楽しいことだと気がつくことができると、その後の人との関わりが楽しくなってくるのだと思っています。
私の場合、家族で遠出をする時など、
移動中に、この質問遊びをすることも多くあります。
学年に合わせて、選択肢を高尚なものにしています。
注意するのは、「お父さんとお母さんはどっちが好き?」などと、身近な誰かが悲しい気持ちになるような問いかけはやらないということです。
我が家でやると、みんながお母さんと言うのはわかっているので(笑)
最後に…
自分の思いを語らせる練習の際に
小さな子には選択させる。
ということを意識しておくと、
どの子も参加することができます。
AかBかを選ぶだけですから。
ちょっとした遊びですが、
「どうして?」と切り返すのがポイントです。
たったこれだけですが、
我が子であっても、
意外な一面を知ることもあります。
ぜひ、一度してみてはどうでしょうか。