自分の心のしずかな革命(未完成)003
《第3場》
立ち止まる勇気
3人は今日も田畑で農作業をしている。
(ヒョウキンファニイ)
そういえばカミゴッド博士のことニュースで見なくなったね。
(オダヤカーム)
ヒトが体を持たずに生きていくなんて想像できない。
(アタリナチュラ)
すでにぼくたちは体を持っていないのかもしれないよ。
いや、正しくは、ぼくたちは体から離れようとしている。
(ヒョウキンファニイ)
それはシンの世界のことをいっているの?
(アタリナチュラ)
シンに限ったことではなくて。
シンが実現しなくてもこの現実世界がシンのような世界に向かって変化していて、いまや体が望んでいることを頭はほとんど理解できなくなっているような気がする。
ぼくたちはいつのまにかシン行きの特急列車に乗ってしまっているんだ。
(オダヤカーム)
頭がよろこぶことばかりで体がよろこぶことを考えなくなったのかしら。
(アタリナチュラ)
知らぬまにシン行きの列車に乗っていても田畑に立っていれば心配ないと思っていたけど、どうやらきっぱりと列車から降りたほうがいいのかもしれない。
少し休憩してみんなで考えてみよう。
アタリナチュラが1冊の小さな本を取り出した。
(アタリナチュラ)
この本はぼくの友人が書いたものなのだけど、真の当たり前について書かれているんだ。
つづく。