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睦が言葉を紡ぐまで(『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』考察・感想)

今回は、アニメ『BanG_Dream!_It's_MyGO!!!!!』の登場人物である若葉睦ちゃんについての考察・感想を述べていきます。



1.相手からの扱い︰☆

アニメ本編で、睦ちゃんはトップクラスに不憫でした。

相手のためを思ってやった行動が受け入れられず、拒絶されてしまったからです。それも2回も。

1回目はそよちゃんに(第12話より)。


2回目は祥子ちゃんに(第13話より)。


そよちゃんに関しては、CRYCHIC解散の件でわだかまりがあったとはいえ、祝福のつもりで渡した差し入れを突き返されたことについては、やはり睦ちゃんが不憫と言わざるを得ません。
(その相手が、どうにもできない事情でメンタルが不安定になっていた祥子ちゃんとそよちゃんというのも、睦ちゃんにとっては不運でしかありませんでした)

しかし、この時の2人との会話をそれぞれ振り返ってみると、睦ちゃんが不憫な目にあった別の原因が見えてきました。


2.言葉選び︰☆

別の原因とは、睦ちゃんの言い方のミスです。

そよ「ライブ、どうだった?」
    睦「…良かったね。」
そよ「!……睦ちゃんにだけは言われたくない。」
    睦「え?」
そよ「これ、要らないから。」

第12話より

祥子「後戻りはできませんわよ。」
    睦「うん。…祥が、壊れそうだから。
祥子「!……良い御身分ですわね。」
    睦「!……ごめん。」
祥子「心配は結構。弱い私は、もう死にました。」

第13話より

祥子ちゃんもそよちゃんも、(若干ピリついた態度だったものの)最初は冷静に会話していましたが、上記の一言をきっかけに、睦ちゃんを突き放すような態度をとっていました。

この時の睦ちゃんはそれぞれ、そよちゃんを祝いたい気持ちや、祥子ちゃんの力になりたい意思で発言していて、他意はありませんでした。

しかし、言葉選びを誤ったせいで真意が伝わらず、それどころか曲解されて相手を怒らせてしまったのです。

ちなみに、上記に挙げたシーン以外でも、アニメ序盤で「話し合いの最中、睦ちゃんの一言がきっかけで祥子ちゃんが声を荒げる」場面はありました。


3.落ち着き︰☆☆

では、なぜ睦ちゃんは言い方を誤ってしまったのでしょうか?

それは睦ちゃんが、「慎重に言葉を選ぶ」よりも「相手の問いかけに早く答える」ことを優先していたからだと、私は考えました。


無口で感情表現も苦手な睦ちゃん
にとって、祥子ちゃんとそよちゃんの仲介役になったり、2人それぞれからコメントを求められたことは、「相手の発言に早く答えなければ」という焦りや緊張を生み出すシチュエーションでした。

結果、睦ちゃんは言葉を慎重に選ぶ余裕がないまま、メンタルが不安定な相手の気持ちを逆撫でする返答をしてしまったのです。

すなわち、慣れないシチュエーションで、相手の発言に応えようとして言葉選びをミスしたことが、睦ちゃんの不憫さのもう一つの原因だったのではないでしょうか。


4.誠実さ︰☆☆☆☆☆

ここでさらに述べておきたいのは、先述したシチュエーションに陥る前から、睦ちゃんに「誰かの思いに応えようとする性質」が備わっていたのではないか、ということです。

過去編である第3話の睦ちゃんを振り返ってみると、

カラオケで、『もういちど ルミナス 』を歌ったシーン(画像はその少し後のシーンです)。


そして、CRYCHIC解散の決定打となった
「私は…バンド、楽しいって思ったこと、一度もない。」


彼女の振る舞いが、
「ここで自分が歌って踊れば、みんなが歌いやすい雰囲気ができるかもしれない」
「ここで自分が何か言えば、祥子ちゃんだけが責められている流れを変えられるかもしれない」
といった、「誰かの思いに応えようとする誠実さ」によって行われたものだとわかります。
(後者については、内容はともかく、そよちゃんに問われたタイミングで言ったことに関しては、祥子ちゃんを守ろうとする意図があったように思えます)。

根拠としては弱いかもしれませんが、睦ちゃんに「誰かの思いに応える、誰かのために動く」性質が元から備わっていたとすれば、アニメ本編における彼女の言動にも納得がいきます。

私は、『BanG_Dream!_It's_MyGO!!!!!』の登場人物全員が、「本来なら長所であるはずの性格・性質がマイナスに働いたことで、大変な目に遭っている人達」だと思っています。

それは睦ちゃんも同じで、「元々備わっていた誠実さが悪い方向に働いたことで不憫な目に遭っている」のが、睦ちゃんという人物なのではないでしょうか。


5.●●との相性︰☆☆☆☆☆?

では、睦ちゃんはこれからどうしたら良いのでしょうか。
「返答のタイミングが少し遅くなってでも、慎重な言葉選びをする」べきだとしても、話し相手が必要になります。

ならばその相手は、誰が相応しいのでしょうか。
私は、同じAve Mujicaメンバーの八幡海鈴ちゃんが適任だと考えました。

睦ちゃんに対するわだかまりがなく、また祥子ちゃんやそよちゃんに見られたメンタルの不安定さもないからです。
加えて、海鈴ちゃんには、相手の気持ちを汲み取れる察しの良さがありますから、睦ちゃんにとってピッタリの話し相手になれるのです。

また私は、過去に海鈴ちゃんについて、
「仲良くなりたい相手がいても、初対面時の距離感のままで、自分からは一歩踏み出せない」と評しましたが、

「相手の気持ちを汲み取れる察しの良さがあるが、自分からは一歩踏み出せない」海鈴ちゃんと、
「口下手で感情表現が苦手だが、相手のために行動できる誠実さを持つ」睦ちゃん
かなり良いコンビになれるのではないでしょうか。

ともかく、睦ちゃんにはきちんと話を聞いてくれる相手ができることを期待したいです。



6.おわりに

今回は若葉睦ちゃんについての考察・感想を述べていきました。今回もまた、「考察・感想」と言っておきながら妄想・予想が混ざってしまいました。

睦ちゃんに関する考察は、『BanG_Dream!_It's_MyGO!!!!!』放送時点でネット上に多く上がっていました。

私も同じように考察しようとしたのですが、中々まとまらず、気がついたら『BanG_Dream!_Ave_Mujica』放送開始の約2ヶ月前に本記事を書いていました(12月1日の世界最速同時上映会を含めると、およそ1ヶ月前…)。

それでも、自分の中の睦ちゃんの印象や思う所をまとめることができて嬉しく思っています。
本放送が待ち遠しいです!

拙い文章をここまで読んでくださり、ありがとうございました!


#AveMujica
#若葉睦
#モーティス

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