心筋梗塞-御代替わり-入院(3)
検査
そして、機器による検査が始まる。頭の周りには検査技師や看護師が入れ代わり立ち代わりで現われ、検査に際しては自分の名前を名乗る。そして、血液、心電図、X線の検査が行われた。
そのときの検査結果では、心電図の波形や血液検査には(おそらく)心筋梗塞の典型的な波形・数値が現われなかったのか、機器を確認しながら、他の症状の可能性を探っていたようである。
急性の心筋梗塞の場合、セオリー的にニトログリセリンを舌の裏側に噴射して舐めさせると10分~15分くらいで胸の痛みが取れるらしいので、その検査を行ったが依然として痛みは取れない。
そうこうしているうちに、主任医師が上司に聞きに行って来て、「一応、心筋梗塞を疑っているがその波形・数値が確認できていない。時間がかかることもあるので、11:40頃にまた検査してみます。控室でお待ち下さい。」とのこと(ちなみに、病院に運ばれたのが、記録によると8:30だったので、検査に1時間30分かかったとすると、残りの約1時間40分、様子見のために控室に置かれたことになる)。
一旦控室に移る
ここで、救急室を一旦離れ、控室のようなところに連れて行かれる。8人くらいの人がベッドに横たわり、診察の順序が来るのを待っている。
2つ隣りのベッドにはアルツハイマーの人と思われる老人(男性)が横になっており診察の順序が来るのを待っているが、よく動くみたいで、「痛い!痛い!痛い!」「人殺しぃー」「痛いよぉ」「早く診てくれぇー」「昼メシはまだかぁー」「食堂に行くぅー」「ワァァァーーーーー」と叫ぶ。二度三度ではなく繰り返しだ。
うるさくてうるさくて仕方がない。これを約1時間以上聞かされる。たまったもんじゃない。後でわかったことだが、老人介護施設から救急室に運ばれてきた人であり、「痛い!痛い!痛い!」と叫んでいたのは、付添い人が体を抑えていたためのようだった。
再検査とその結果
そうこうして1時間半が経過しようとする頃、看護師さん検査技師さんが現われ、再度、検査しますと言われ、血液、心電図をとった。結果はすぐに出るとのことだったが、結局45分程かかった。
検査の結果が医師から説明があった。医師側は2つの可能性があると考え検査を進めたことを私に告げた。1つは心筋梗塞、もう1つの病気の可能性については、ついぞ明かされなかった。
いずれにしても、その時点では心筋梗塞ではない、という結論であり、この市民病院での診断はこれで終わりとなり、帰宅許可がおりた。
なお、医師によると、心筋梗塞ではないものの心臓に関連する病状であることが疑われるので、近くの(私が居住する区の)循環器科のある病院への紹介状を書くとのことであった。
なお、この間もずっと胸と背中は痛かった。
・・・心筋梗塞-御代替わり-入院(4)に続く