Velocity Based Trainingを最大限活用するためのプロファイリング
Velocity Based Trainingとは、特定の機器を使用してバーベル速度を計測し、管理しながらトレーニングする手法です。
バーベル挙上速度には「最大筋力」や「神経筋疲労」などの様々なパラメーターが潜在的に反映されています。この情報を上手く利用してトレーニングプログラムに組み込むことで、より効率的に筋力増強や筋肥大を狙うといったことが研究として盛んに行われています。
特に重要な要素として、近年重要視されているのが
1RMは常に変動している
ということです。
どういうことかと言うと。
月曜日にベンチプレスが140kg挙げられるe1RMがあったとしても、水曜日にe1RMは130kgになっている可能性もあるし、142kgになっている可能性があります。
(Kevine, research proposal)
その日の体調や睡眠時間、筋疲労の蓄積、食事内容、運動時間帯など様々な要因でe1RMは変動します。
実際に筆者はVBTデバイスを使用して、自身のe1RMが変動していることを確認し、%固定法で進めた際に同じ負荷量であっても自覚的運動強度(RPE)が悪化していることを経験しています(逆にe1RMが増加していると同じ負荷量でもRPEはかなり減少)。
この1RMの日差変動を考慮すると、一般的に行われている%RM法では、自己ベストの重量を基準に一律で負荷を決定するため、80%強度の重量に設定していても、潜在的にある日は78%になっていたり、90%になっていたりします。
この変動を制御して、負荷量を最適化する方法を自動調節法(Auto-Regulation Method)といいます。
代表的な自動調節法には
☞自覚的運動強度(RPE)
☞VBT
を用いるものがあります。
VBTによる恩恵として
① 高精度でe1RMを算出できる
② 負荷の自動調節が可能
③ オーバートレーニングを予防できる
④ 神経筋疲労を管理することで高頻度トレーニングが可能
⑤ %固定法より疲労が少なく同等ないし以上の効果が得られる
今回の記事ではVBTデバイスの使用をより活用するための使用方法などについて記していきます。全てのVBTデバイスで通じるとは思いますが、機器によっては計測できなかったり、デフォルトで表示されていたりするかもしれません。お使いのVBTデバイスにe1RMを評価する分析モードがあることをご確認ください。
VBTの最新の研究情報は下記の記事をご参照下さい。
RPE法による管理に関しては下記の記事をご参照ください。
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▶VBTデバイスの基礎情報
技術の発達により、強度を測定する客観的な自動調節法が従来よりも可能となってきました。
それによって強度とボリュームの両方を調整することがより一般化してきています。
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