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【中間報告書】短いスパンで継続的にお金にまつわる話をすることは、人にどんな影響を与えるのか!? #あたラボ研究計画書 #タダの箱庭


はじめに

この記事は、6月からスタートしたランサーズ主催の「新しい働き方LAB(略してあたラボ)」4期生としての研究の中間発表の記事となります。(研究員制度に興味がある方はこちら

参加経緯や研究の先に期待していることなど興味がある方はこちらからご覧ください。

(1)研究計画の振り返り

ここでは、上記で紹介した研究計画の記事の中で実際の研究内容がわかるものをピックアップしました。


(2)研究の進捗

最初に上記のゆるい計画を立てたのですが、あれから2ヶ月半が経つ中でどのように進んでいるのでしょうか?進捗について数字を交えて紹介していきます。

これまで開催した読書会の回数(2024年9月7日現在)

39回

これまで読書会に参加してくれた方の人数 

41名

これまで読書会を実施した集まりの種類

6種類

<内訳>

有料参加コミュニティ  → 平日・休日2クラス実施中
無料参加コミュニティ  → 5回ほど行い定期開催をストップ
会社組織        → 現状月に1回のペースで実施中
関わるプロジェクトチーム → 不定期で開催中(過去2回)
友人           → 2組実施
店舗オーナー&ご友人    → 1度実施

余談:参加者から生まれた読書会の主催者の数

把握している限り2名

参加者の変化について〜定性調査の対象者〜

読書会の効果を知るために一定の基準に達した方へアンケートを実施しました。その基準は「累計11回〜12回(ほぼ週に1回ペースで参加した場合約3ヶ月)参加している」というものです。

この条件をほぼ満たしている人は、今日時点で4名です。以下は、縦軸が参加者で横軸が継続的に参加してくれている回数を示した表です。週1ペースで継続的に開催している唯一のコミュニティでの累計参加者数は19名であり、そのうちの4名が基準を満たしているので、割合は20%となります。

有料ではない、かつ都度個別メッセージをしてお誘いしているわけではない中でのこの割合は少ないとは思いませんし、そもそも参加してもらえているだけで有難いという気持ちでいっぱいです。(もっと対象者を増やすための努力をした方がいいよな、というのは前半の振り返りとも言えそうです)

参加者の変化について〜どんな回答があったか〜

まずどのようなアンケートをとったか紹介します。

続いて回答を紹介します。

(1)ここまで本を読み進めてきた体験を通じて、得た気づきはどのようなものでしょうか?また、何か変化(考え方や感覚)はありましたか?

人生においてお金の影響力(?どんな言葉がしっくりするかわからない)が、圧倒的存在感から、ツールのひとつに収まった感じがする、、気がする。目に見える行動が、というより、まだ意識領域の話しで。

読書会で生まれたNっていう視点。これだけ多様な見方感じ方があるのがわかると、自分自身もNの内のひとつでしかなくて、自分の感性を信じて言葉にすればいいのか、という自由さというか解放感のようなものを感じています。誰かに伝わるように、とは思うけど、あまりそれに固執しなくていいんだ。そんな感覚です。

お金=営みに直結しやすいテーマ を語り合える場では、生き方やあり方の進化につながる本質的なエッセンスに触れられる。とにかく毎度「不思議な癒し」が起きている

世界は本当き多様で、ダブルワールド以上だというところに関して、より解像度があがりました。本当に多様でいいわるいでもないから、自己一致感を大切にすることからまずははじめていくことに関してより自信が持てました。

<気づき>
損得感情に自分がコントロールされてしまうときには、「恐れ」の感情が働いていることを本のエピソードや自分の体験を振り替えてって感じました。

<変化>
①パートナーとの間に生じる出来事に対して、じぶんの意思決定が、愛からくるか恐れからくるかという問いを立てて関わることにより、より社会規範の割合が増えてきた。また、パートナーも同じ問いを立てて意思決定をするようになった
②ビジネスシーンで関わる関係で、いわば市場規範ベースな環境においても、自分の行動規範が恐れからきている瞬間をメタ認知することができるようなった

(2)読書会に参加し続けてくれている中で、感じていること・気づきはどのようなものがありますか?また、何か変化(考え方や感覚)はありましたか?

「変化」という点では、最初はただただこの時間の豊かさを受け取る喜びを満喫してきて、 次第に、満ちたものを「提供する側」になることを意識し始めている自分がいるということ♪ 満ちて、分かち合って、巡る、という自然のサイクルが感じられて、世界への信頼が増しております♪

お金のことやものの価値について、片肘張らず日常的に向き合えるようになった気がします。

継続的に同じメンバーと話をしていくことによって、それぞれのバックボーンや価値観が分かり、お金に引っ張られてしまう瞬間の葛藤やお金に投影していることへの質感にたいして、自分の認識とのGAPがみつかったり、自分の認識との共通点をみつけることができ、総じてお金に投影している事柄への質感が高まった気がする

(3)タダの箱庭本の読書や読書会参加がきっかけで新しくやってみたことは何かありますか?(例、お金にまつわる新しい取り組み、読書会など企画をやってみる、など)

ある 1名

「何をやりましたか?やってみて気づいたことなどもあれば教えてください」

読書会にタダの箱庭の発起人の坂井勇貴さんが遊びに来てくれたことがきっかけで、ランサーズのあたラボの研究企画にジョインすることになりました。オンライン対話会などを企画開催したり、リアル読書会も日程が決まり開催予定だったり、いろいろ拡がっています。 みんなお金の話をする機会があって、いままでのモヤモヤをシェアできたりすると顔が明るくなるな〜という風に感じました。この読書会もそうですが、継続的に場を持つことが、確実にチリツモで、それぞれのお金に対する価値観のアップデートに繋がるな〜と感じます。

※補足
この方は後に、実際にオンラインで2回、リアルで2回開催されています。

あるがまだ実行していない 2名

「どんなアイデアが浮かびましたか?自由にお書きください」

・フリースクールに子どもたちを連れてくる&子どもたちのケアに来る人たち(子育て世代&教育に感度の高い実践者)や 森・自然・アウトドアの活動に関心が高い人たちと読書会をしてみたい

・タダの箱庭の社会規範か市場規範か?といったレンズを組織における慣行やプラクティスとして運用すると、組織や個人の発達段階はどう変わっていくか?探求する(お金に対する投影や、自分のエネルギーの厳選が愛からくるのか恐れからくるのか、といったレンズをビジネス環境に持ち込み、恐れからくるコミュニケーションが減っていけば、組織内の文化や発達段階が変わっていくかを探求する)

その他)会社組織で実施した際にいただいた感想

同じ場・同じ時間の中で同じ記事を読んでいるのに、気になるポイント・解釈のしかた、そしてひもづくエピソードが異なっていることがおもしろく感じました。

そして、たった数十分の対話の中でも、「あの時こういう感覚で居たからあの言葉が出てきたんだなあ」「そういえば自分も同じように考えていたなあ」等々、”他者の言葉に触れながら自身の内省が深まっていく”という作用が生じることに、不思議な感覚を覚えました。

対話を重ねるごとに”異なり”が明確になるのだけれど、その重なり合いから、文脈や話題の軸があぶり出されてきて、新たな視点をもって物事の事象を捉えることができる-、そんな対話の効能を体感できたように思います。

社会人になると、「わたしたちは(We)」や「これは(It)」で語ることに慣れてしまい、「わたし」を主語に自身の違和感や小さな違いを言葉で伝え合うことから遠のいてしまいがちです。

しかし、この『タダの箱庭』という共通の題材を通して、「わたし」を主語に気づきを述べ合うことで、自身の真からの言葉をIメッセージで伝え合うトレーニングにもなるのではないかと感じました。

そして、”扱いにくいテーマ”でもある「お金」について、ひもづく物語りを掘り起こし、他者の視点に触れることで、少しずつ自身の中にある固定的な囚われが緩んでいく感覚も味わうことができます。

続けてきた感想

読書会の継続開催 × 特定のコミュニティを行う意図の1つとして、「もともとつながりのある人との間でお金の話がしやすくなることが重要」なので、その効果を生み出したいというものがありました。

実際にやっていくと、私としては参加してくれている人に対して「タダの箱庭の読書会でお金の話をしているから」というのがいい言い訳?後押し?になるからかお金の話を切り出しやすくなりました。

また、読書会の中では、普段一緒にプロジェクトをやっていてもなかなか話す機会はないお金観や、お金にまつわるエピソードについて聴く機会がぐっと増えました。こちらの効果も想定していましたが、こちらの時間を重ねていくことで、一緒に企画・プロジェクトをやる際にお金にまつわるすり合わせがぐぐっとやりやすく・気楽になる手応えを感じています。

期間中のアウトプットについて

あたラボでの研究がスタートしてから書いた記事は4つでした。

それ以前から書いている記事はこちらで一覧にしています。気づけば、タダの箱庭関連の記事は17個書いていました。(上記含む)それだけ書くネタが浮かぶ本ということですね。すごいわ。

(3)途中経過について思ったこと・改善点について

アンケートの内容を見る限り、私が立てた仮説は概ね合っていると思えます。

ただ1点、留意すべきなのは参加してくれているコミュニティの方々がそもそも自己探究・内省といったテーマへの感度・意欲が高いということですかね。そういう方であれば、その結果が出て当然ではないか?というツッコミが入ってもおかしくありません(汗)

ですので、今やっていることは全て続けていき、アンケートの母数を増やしていきたい所存です。

後半に向けての改善その1

そのためには、継続的に読書会に参加してくれている方へ、研究している旨を伝え(具体的な内容まで伝えた人は少数です)、協力依頼をしてみるという改善はありかもしれません。ただし、協力依頼をすると、自分のためというより私のためという要因も加わってしまうため、純粋な研究結果にならないよなぁという思いとの葛藤がありますね〜〜。どうしようか。

改善案その2としては、シンプルに毎回来て欲しい人に個別メッセージを送ることですね。こちらの方がいいかもなぁ。

後半に向けての改善その2

改善なのか?という疑問はありますが、シンプルに継続開催するコミュニティを増やすことは大事ですね。少なくとも最終報告の11月末までは、2ヶ月半ありますので約12回に到達してもらえる人は出せるかなと。

その場合のネックは、毎週のペースでやりたいと思ってくれる人がどのくらいいるかだなぁ。

前提である特定のコミュニティ × 週1ペースという縛りが結構なハードルなので、コミュニティを超えて週1ペースでやりたいという人を募り、もう1クラスオープンさせるというのもありだなぁ。

と、書きながら振り返りしている私です(笑)

さいごに

読書会をやっている回数をお伝えすると、たいてい驚かれます。そして、なんでそんなにやれるのですか?と質問されます。その答えは「シンプルで読書会をやること自体が楽しいから」そして、「読書会を開催する」「その様子を発信する」を続けていると、何かしら変化や新しい何かが起こることが多いのです。それも楽しいんですよね。

どこまでこの研究期間中に生み出せるかは分かりませんが、実施しているコミュニティとこの読書会を組み合わせた何かを考えていこうという話が進んでいるので、それも楽しみ。

改めて、この本を生み出しれてくれたタダの箱庭チームのみなさまには感謝です。引き続き、遊びまくりたいと思います。

さいごのさいごに

そもそもこの研究では評価基準が設けられており、最後に表彰があるとのこと。どんな評価基準かというと以下です。

・自分にとって新しい働き方か
・社会にとって新しい働き方か
・検証結果が客観的に評価できるか
・実験前後の変化が見えるか

自分の研究がどのくらい上記に添えているのか、中間ということもあり、少し照らし合わせてみたいと思います。

・自分にとって新しい働き方か
→新しい働き方に直結している研究ではないですが、一緒にプロジェクトを行う人とはお金の話を気軽に行うようにする。また、必要に応じてこの本の読書会を行い、お金観の話をしやすくするといった取り組みは私としては新しい働き方と言えるので、ギリギリ当てはまるのではないでしょうか。

・社会にとって新しい働き方か
→私の知る限り、日本社会においてお金の話を全面に出すことは憚られる、一部の人を除いて気軽に・気楽にできるものではないと思えますので、ある意味で「新しい」と言えるのではないでしょうか。

・検証結果が客観的に評価できるか
→現時点でのアンケート結果は定性調査となっているため、アンケートの中で該当するフレーズが何個入っているか、といった形であれば客観的に評価できると言えるかなぁ。

・実験前後の変化が見えるか
→こちらについてはアンケートの内容がそれに値するかなと思います。

うーん、検証結果の客観性についてはもっと練ってアンケートを改善する必要がありそうだなぁ〜。

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