ザ・クリエイター 創造者
「 #ザクリエイター創造者 」
AI撲滅派とAI共生派の闘い。
面白かったです。
よくある大味映画と思いきや監督の作家性が存分に発揮されたSF叙情詩でした。
あらすじ
AI技術が発展した地球。
人々は人型のAI、シミュラントと共存していましたが、ある日AIが核爆発を起こします。
ロサンゼルスは壊滅し、アメリカ諸国はAIを撲滅させるための戦争を起こしました。
その爆発も対岸の火事に過ぎなかった東側諸国、ニューアジアはアメリカに抵抗します。親を爆発で亡くした主人公はAIの生みの親であるニルマータという人物を探す為、潜入捜査官としてニューアジアで暮らしていました。
愛する女性と出会い、もう直ぐ子供が生まれるというところでアメリカ軍が襲撃。
奥さんもその爆発に巻き込まれてしまいます。
数年後、愛する人を失った主人公は軍を離れていましたが、家にやって来た軍人から死んだはずの妻の映像を見せられます。
主人公は妻への思いから、ニューアジアがアメリカ軍を倒す為に作られていると言われる兵器を壊す作戦に参加する事に。
その基地への侵入に成功しますが、そこにいたのはAIの少女でした。
果たして主人公は妻と再会できるのか?
AIの少女の正体は?
って感じ。
なかなか面白い作品でした。
まずAIロボと共存するニューアジアの景色が新鮮。
#ブレードランナー 的な歓楽街の他、畑が広がる原風景の中で農業に勤しむロボ達の姿。
ロボが荒屋で暮らすというハイテクなのかローテクなのか、ちぐはぐなコントラストが楽しかったです。
ある地域ではロボが袈裟着てたり、寺院では仏像の他にロボの像が彫られてたり。
AIが人として扱われて久しいという世界観の映画はあれど、AIが仏教に傾倒した世界ってのはとても斬新だなと。
アクションもしっかりで、ドンパチは必要最低限なものの音響が良かったような。
大気圏ギリギリでのクライマックスは手に汗握りました。
AI作れるくらい高い技術があるのに、戦争は実弾と爆弾でってのは監督の趣味でしょうね。
マイナス点と言えば主人公を含めて登場人物に深みがないところ。記号的なキャラ設定は否めません。
皆それぞれ見せ場があるものの、「このキャラはこうなりそうやなー」と思わせてその通りになります。
これはもう #ローグワン スターウォーズストーリーそうですね。ってか今作がほぼローグワンですね。
傑作と言われると首を傾げてしまいますが、思ったよりシリアスで真面目な雰囲気が好感を持てます。
何より東南アジアとSFって景色が楽しかったので僕的には満足いく娯楽作でした。
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