人間性を回復するための三要素
現代社会の抱える生きづらさや虚しさは、人間性の喪失に起因しているのではないかと思う。いのちの全体性といってもいい。
バックミンスターフラーは「専門分化とは事実上、奴隷状態の少々おしゃれな変形にすぎない」と表現したが、あらゆるものが個別に細分化した姿が今の社会であり、部分と部分、部分と全体との関係が分断された社会であるといえる。
身近な例をあげれば、私たちの生活を成り立たせているスマホはどのようにつくられ、どのように破棄されるのか、私たちは知らない。私たちが知るのは、スマホの上手な使い方だけだ。壊れても直すことさえできない。まさに、テクノロジーの奴隷だ。
こういった物やサービスにばかり囲まれて生活していると、徐々に人間性が失われていって、自分の生きる喜びや心の声までわからなくなってくる。
そこで、人間性を回復させるために必要だと思うことを三つにまとめてみる。
1.作る・直す(hand-made/custom/repair)
物を作る。使いやすいように改良する。壊れたら直す。
2.表現する(art)
文章を書く、絵を描く、音を奏でる、踊る、歌う。
3.繋がる(being with)
他者/自然と繋がる。自分の心と繋がる。異質なものと同居し、尊重し合う。
これらの三要素が溶けあうような暮らしを模索したい。
人間性を回復するような”暮らしの文化”をつくりたい。
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