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【後編】点から線へ「エシカルアクション」がつなぐ、人と海の未来

今回も、ボランティア団体「エシカルアクション」代表の安江 省吾さんのお話をご紹介していきます。

北海道の大自然に育ち、自然への想いを持ちながらも、社会人としての毎日に流されてしまっていたという安江さん。前回は、そんな彼が環境問題解決のため一歩を踏み出すきっかけとなったストーリーをご紹介しました。

今回は、一歩を踏み出した安江さんが、今のエシカルアクションを立ち上げてきたストーリー、そして未来に描いている想いをお届けしていきます。

2019年1月「エシカルアクション」立ち上げ

第2回_お台場

ウミガメの動画をきっかけに一人でゴミ拾いをはじめた安江さん。
豊洲市場などでゴミ拾いをして、その活動をFacebookやInstagramで発信していると、段々とSNSからのリアクションをもらうようになったんだとか。

半年ほど活動を継続したのち、2019年1月、安江さんはボランティア団体「エシカルアクション」を立ち上げます。

「最初は友人に声をかけて、5人くらいでお台場のゴミ拾いをしました。」

ゴミ拾いのあとは、いっぱいになったゴミ袋と一緒にガンダムの前で写真を撮る。それをSNSに投稿する。すると、その投稿を見た人が興味をもって、次回参加する。

そうやってエシカルアクションの企画するゴミ拾いの参加者は徐々に増えていき、直近で開催した第7回目のゴミ拾いにはおよそ30人が参加したそうです。

みんなが参加したくなる試行錯誤

第6回銀座_なまはげ前

「難しいのは、環境問題に関心がないっていう方に、どうやって自分たちの活動を知ってもらうかだと思っています。」

そう語ってくれた安江さん。
みんなが参加したくなるようなことを一つでも考えてやっていこう!という想いから、人の目につきやすいお台場のガンダム前、東京駅前、銀座の大通りなどで活動をしてきているのだとか。

「きっかけはなんだってOKなんです。」

とても柔軟に、たくさんの人に自分の想いを伝えていこうとしている安江さんの姿勢がとても印象的でした。

最近では、銀座にある『なまはげ』という飲食店と協力して、銀座でのゴミ拾いに参加した人に食事券をプレゼントするということもされているそう。当日集まったゴミの処理に『なまはげ』が協力をし、銀座の街が綺麗になり、参加した人たちにも銀座にまた来たくなる。そんな素敵な循環が生まれていました。

活動を続けられる原動力と、これからの「エシカルアクション」

第6回銀座_ワークショップ3

(エシカルアクションでのワークショップより。海の豊かさを守るためのアクションを参加者の皆さんで出し合ったそう)

社会人になってから、忙しい日々に流されてしまっていた時期もあった安江さん。
ズバリなぜ、今回「エシカルアクション」の活動は継続してこれているのかを聞いてみました。

「小さい頃から自然に親しんで、大学で環境を専門に学んでいた自分でさえも、日々の忙しさに流され、地球の抱える問題を忘れてしまっていました。それって、もともと関心がないという方にしたら、余計に目がいかないということ。だとしたら、『自分が伝えていかなければ』っていう想いが今は強いです。」

幼いころ、マイケル・ジャクソンが『We Are the World』という楽曲を通して、自分以外の人への想いを行動に移していた、その姿への憧れについても話してくれました。

ゴミ拾いは、海の環境問題の抜本的な解決にはならないと話す安江さん。ただ、お台場や銀座といった人の多い地域で開催することで「ゴミ拾いをやっているところ」を目にする人の数を意識しているそう。

「海洋汚染問題は誰にでも取り組めるものだと伝えたいんです。複雑で、ハードルの高いものにはしたくない。」

この先は、草の上でゴロゴロしながらエシカルな商品や情報を紹介しあったり、時期的に自宅でできることやオンラインでもできるアクションをやりたい。そう話してくれた安江さんの表情からは、この先へのワクワク感がとても伝わってきました。

点から線へ。この先の未来も自由に描いていけるはず

新タンブラー

「エシカルアクションは、まだまだこれ!っていう一つのゴールを見つけられている訳でもなければ、僕自身、人間としてのゴールもこれから。ただ、今までやってきたことが点から線になってきていると感じています。」

本来、目指していたものから遠ざかる経験をしながらも、今、確実に理想の未来に向けて一歩一歩を重ねている安江さん。

うまくいかない時期も経験してきた安江さんの言葉だからこそ、人はいくらでも自由に未来を描いて自分、そして身の回りの人までも巻き込んで変化を起こしていけるのだと、その想いが伝わってきます。

最初から完璧なアクションでなくてもいい、まずはじめること、その一歩の勇気をもつことの大切さを教えてもらった気がします。

勇気の出るようなストーリーを惜しみなくシェアしてくださった安江さん、ありがとうございました!

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次回もお楽しみに。

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