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自己肯定感、文化的背景を超えて意識したいこと〜リケジョな子育てVol.16〜

noteマガジン『東工大飛び級ママの「リケジョな子育て」』/第16号です。
このnoteマガジンは、発行人・福所しのぶが日経xwoman Terraceブログに投稿したオピニオンのうち、「子育て・教育(STEAM教育含む)」テーマのものをピックアップし、一部再編集してお届けしています。

今回は2023年2月21日の投稿から。では、どうぞ!


日本人の自己肯定感は諸外国と比べて低いということが言われています。

その際、欧米では個性が重視されるから自己肯定感が高い人が多く、日本は周囲に合わせることが重視されるから自己肯定感が低くなりがちと、文化的背景を引き合いに出して説明されることも多いですね。

ですが、これは半分は本当で、半分は型にはめた見方かも?という気もしています。

というのは、私は小学校時代の2年間をアメリカの現地校ですごしています。そのとき、なんとアメリカ人の先生をして「シノブは頑固だ」と言わしめた経験があるのです(笑)。

え?頑固?
まだ英語も喋れませんでしたけど??
個性を尊重する文化の中で、そんな評価ってアリ?
ということは今だに思うところです。

最初はとにかく英語がわからなかったので、今となっては「頑固」と評された経緯も正確には覚えていないのですが、おそらくこんなことではないかと。

先生から何か発表を求められるような指示があったけれど、私は何かを促されたこと自体は察しつつも具体的に何を指示されているかは理解できずにいた。その一方で、雰囲気だけで真似ると的外れになってクラスの笑いを誘いそうで、それが恥ずかしく固まってしまっていた。

(実際、英語がよく分からないことが原因で、クラスの大爆笑を誘うことはそれ以前にも経験しており…。)

それが先生から見たら、自分の指示を頑なに拒否したように映ったのではないかと。

そんなことが先生の気分を害したのでしょうか。
結局、その先生は「シノブは頑固だ。家庭でもなんとかしてくれ」ということを伝えるために、私の両親を学校に呼ぶという事態にまでなりました。

そこで今でもとてもありがたかったと思うのは、両親の対応です。
担任の先生に学校に呼ばれるというのは両親にとってもびっくりする出来事だったと思うのですが、私の言い分も聞いた両親は『今は英語の理解力がそこまでないから仕方ないよね。悪意があってやっていることではないのだから、気にすることはない』と言ってくれたように記憶しています。

周囲からネガティブな評価をされたときにも、子供の真意に耳を傾け、本質を信じ、後押ししてもらえた経験。そんな経験があったからこそ、のびのびと自分の選択ができるように育ったといっても過言ではないかもしれません。

とすると、自己肯定感の高低は文化的背景の影響もあるかもしれませんが、それ以上に大きい影響があるのは、親の子供への向き合い方であったり、子供を信じてその安全基地となることなのだろうな、と感じています。

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