障害者ではなくなるために、一度きちんと障害者になるということを考える
私が自閉症者であることを知る職場の同僚から、ある日、こんな質問を受けた——「障害や病と名がつく特質について、それはまさしく障害または病であるという人と、たんに個性であるという人がいる。発達障害の当事者であるあなたはどう考えるか」。
私は仕事の手を止めて少し考え、それからこのような意味のことを答えた——「ほんとうの意味で個性であるということができるようになるためには、まずはそれがまさしく障害または病であるとみとめることからはじめるよりほかにない」。
大学卒業直前、最後の学