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第19話 果たせぬ凱旋

義経の変貌ぶりが目立ちましたね
平家物語では腰越止はなく、頼朝と義経は対面したが、
言葉がなかったとあるようです
確かに、義経が「検非違使」の役職を得てしまったことから
始まった誤解ではありますが、後白河法皇の策略以外の何物でもありません
頼朝が後白河法皇を「大天狗」と義時が言った言葉の裏には
「勝手なことをすると、ややこしくなるから勝手に任官をもらっちゃだめなんだよ。相手は大天狗なんだからさ~」という頼朝の言葉にしないとわからない思いやりがあったのかもしれません。

しかし、木曽義仲を討伐する時に頼朝と義経のやりとりを
覚えてますでしょうか?

頼朝が弓矢を打っている時に義経が現れたとき、
頼朝が的を当て「お見事」と義経が声をかけるシーンです
第14話の「都の義仲」の回です

頼朝「黄瀬川のほとりでお前と再会してから今日に至るまでじっくり二人き   
  りで話したことはなかったな」
義経「確かに」
頼朝「戦から戻ったら語りつくそうぞ」
この場面で、兄弟でゆっくり話をすることなく、
最前線に送る頼朝の不安もあったのかな?
身内は大事にしたかったかも・・・ですね

離れて暮らしていたので、同じ目的に向かって進んでいる時は
良かったのですが、共通の目的がなくなった時に、
すでに頼朝には別の目的がありました
そのことを義経に伝えられていなかったことも
二人の仲を引き裂くには十分な理由だったのでしょう

大事なことは、しっかりと伝えておいた方が良いことが分かります

しっかり伝えるとはどういうことなのでしょうか?
人には、相手に与える存在認知の授受にはクセがあります

①持っているのに与えない
②必要な時に求めない
③欲しくても受け取らない
④欲しくなくても拒否するな
⑤自分自身にストロークをあたえるな

頼朝は「戦の労をねぎらってあげたい」と思っているが、
①持っているのに与えるな
を立場上与えることができない
義経は、後白河法皇からの官職を
④欲しくなくても拒否するな
にとらわれてしまい、身動きが取れなくなってしまっている

もっと頻繁に連絡を取り合い、歩調を合わせていることができていたら、
この悲劇はなかったのではないかと妄想してしまいます

また、この回は北条時政のお人柄がよく見ることができたように
感じます

源頼朝より法皇様との橋渡しの役目をもらった時に、
任務の大きさに冷静に無理かもしれないと判断していた
だからなのか、支度の最中に子どものように「おっかねいよ!」と
子どものような態度をみせました
りくに尻を叩かれてましたけど・・・かわいいw

しかし、法皇様との交渉では義時とともにいたと言え、
最後はしっかりと厳しさを持ち「わが主の願いお聞き届け頂けますよに、
何卒お願い申し上げます」と畳み込んでいました
しかし、突然の義経への対応は、相手の思いを汲んだ
慈愛に満ちた対応をし助言を優しく伝えていた

年の功もあるのだろうけれど、時には度が過ぎることもあっても、
適時・適用・適宜に心の機能をうまく使えこなしていることが
わかります。
このまま、優しくて子どもっぽい時政でいて欲しいのだけど・・・

土佐坊は、頼朝に命令されて討ち死に覚悟で義経を襲ったように
記憶していたのですが、今回は里に言われて襲うのですね
そこもびっくり展開でした



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ライフリメイクタナカ
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