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きょう心にしみた言葉・2024年9月25日

 なるほど、いじめられることはつらいことだ。だけどそれは決して悪いことじゃない。いじめられている君は、心がとても傷ついているだろう。だけど、自信をもっていい。君は決して悪いことをしていない。悪いことをしていないんだから、傷つく必要だって本当はないんだ。悪い人がよい人を傷つけることはできない。よい人のよい心を、悪い人の悪い心が傷つけることは、決してできないことなんだ。だから、よい心でいることが、一番強いことなんだ。

「14歳の君へ どう考えどう生きるか」(池田晶子・著 毎日新聞出版)

哲学者、池田晶子さんの著書「14歳の君へ どう考えどう生きるか」から紹介しました。2005年〜2006年にかけて毎日中学生新聞で連載されたエッセー集で、2006年12月に発刊されました。友愛・個性・幸福・人生など16のテーマについて、中学生に語りかけるような文章で綴られています。池田晶子さんは発刊の翌年の2007年2月にがんのために亡くなりましたが、本は読み継がれ30万部を超えました。

2019年にはヨシタケシンスケさんが全面帯のイラストを担当し、中学生にとってさらに身近な本になったといいます。

ヨシタケシンスケさんは、次のようなコメントをしています。

「人は弱っている時や元気がありすぎる時、
 誰かの断言が必要で、
 そんな時、池田さんの言葉はグリグリくるのです」
 ヨシタケシンスケ

ヨシタケシンスケさんが指摘するように「グリグリくる」言葉が全編にあふれています。

どんな生活、どんな職業であっても、生きている限り、不幸は必ずやってくる。つらくて苦しくて、自分はなんて不幸なんだろう、そういう時は誰にでも必ずやってくる。だけど、不幸は、いかにそれが外からやってくるもののように見えても、やはりどこまでも自分の心が作り出しているものなんだ。不幸だと思うその心が不幸なんだ。幸福だと思うその心が幸福なんだ。幸福も不幸も自分の心のありようなのだということを忘れさえしなければ、これからの人生、どんな困難に出合っても、君は幸福になることをあきらめずにいられるはずだ.。

幸福は誰もがつかみとれるものだ。そして、幸福はあなたのすぐそばにある。あなたは幸福になるために生まれてきたのだ。
池田晶子さんが亡くなる直前まで訴えていた熱いメッセージが心にしみます。

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