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きょう心にしみた言葉・2023年2月27日

人には「言いたいことがある人」と「別に言いたいことはない人」、それから「言える人」と「言いたいけど言えない人」がいますよね。
でも最近、こういうことを考えます。自分から言ったりもしないし、言いたいとも思っていないけれど、人は誰でも、他の誰かに聞いてもらいたいことがある。そして、それを聞いてもらえる日がくることを、心のどこかで待っている。

「気の持ちようの幸福論」(小島慶子著、集英社新書)

元TBSアナウンサーで、タレントでエッセイスト、研究者でもある小島慶子さんは、日々起きる社会問題について積極的な発言をしてきました。常に「発信」の立場で活躍してきた小島さんですが、「幸せとは何か」を考えた時、聞くこと、聞いてもらうことことの大切さに気付いたといいます。摂食障害や不安障害に苦しんだこともあるという小島さん。そんな苦しさの中から見つけた言葉が、著書の中には連なっています。「『聞いてほしいこと』というのは、他者とかかわりたい、世界に受け入れられたい、という根源的な欲望のことです‥‥でも、そういうものが誰のなかにもあると思って人と向き合うと、ちょっと希望が持てるんですよね」「信じているのは、『みんな誰かを待っているし、聞いてほしいことを持っている』ということで、それこそが『魂』と呼べるような何かだと思います」。自分を見つめることは、「聞いてほしいこと」を探すことなのかもしれません。

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