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ヒストリー㉚その先へー・2017年3月

いのち支える映画会


「自殺」に関心をもってもらうにはどうすればいいのか。
『「自殺」に関心のある人』以外とつながるにはどうすればいいのか。

そんなライフリンクの問題意識から始まったのが、「いのち支える映画祭」でした。
2016年3月に第1回目が行われ、第2回目の開催となった2017年3月11日のイベントには、130人が集まりました。
2016年4月の改正自殺対策基本法の施行により、3月は自殺対策強化月間に定められています。
この啓発事業の一環として、さらに東日本大震災の発災日でもある3月11日に「いのち」を掲げました。クラウドファンディングで38万6000円を集め、費用にあてました。

前編では、五十嵐匠監督の映画「十字架」を上映しました。
いじめ自殺を題材にした重松清さんの小説が原作です。
上映後のトークセッションでは、五十嵐監督と福祉ジャーナリストの町永俊雄さん、ライフリンクの清水康之代表が登壇して「いのち」について語り合いました。

後編は、精神病院の撤廃が進められていた1980年代のミラノを舞台にしたイタリア映画で、ジュリオ・マンフレドニア監督の「人生、ここにあり」を上映しました。
その後、再び町永さんと清水代表が登壇しました。

会場からは、精神病院の撤廃を定めたイタリア・バザーリア法の訳書を著した特別支援学校教員の大内紀彦さんが発言し、議論を深めてくれました。
参加者の評価は非常に高く、イベント後のアンケートでは96%の人が「とてもよかった」「よかった」と回答しました。

参加者の一人は「家族の中で自死した人がいる。自分はどう生きればいいのか、わからかなかった。けど、今日参加して、自分の中で何かが変わった。これからを、見て生きようと思った」とのメッセージを残しました。


=続く 次回は、㉛2016年9月編「進む自治体との連携」です。

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