
役割に生きて、人生を滅す
2024年が終わろうとしている。
今日は奥さんが仕事納めで、ぼくはワンオペデイだった。ふたりの子どもの面倒を見るのはほんとうに大変だ。保育園の先生への感謝が絶えない。育てるというのはほんとうに人生の一大行事であると思う。毎日が育児に忙殺されている。
そして、考えてみれば育てるのは子どもだけではない、年齢を重ねれば会社の後輩も育てたりする。実際、ぼくはコンサルの長として、仕事の多くの時間を、誰かを育てることに時間を使っている。そして、仕事の合間に、あるいは業後に、育児をしている。
ぼくは育成疲れをしているのかもしれない。仕事で育成、家庭でも育成。育成ばかり。では、自分の育成は?つまり、自分の成長は何処に?
今年の9月に10年ぶりの偏頭痛が、2週間連続で再発した。偏頭痛といっても、その痛みは尋常ではない。目の奥から触手が前面に出てきて、眼球が潰されるような痛みである。ぼくは不安に襲われた。
なぜ、偏頭痛が再発したのか、不覚にも即座に理由がわからなかった。ストレスが溜まっているという自意識もなかった。念のために病院へ。MRIは脳の異常も見られなかった。原因は、精神、神経的なものと思われた。
ぼくはこの数年間、求められる役割に基づいて生きてきたように思える。父親として、コンサルの長として、自分の奥底から湧き出るような成長のマグマに蓋をしてきた。行き場のないマグマが偏頭痛という症状に現れたのかもしれない。
笑ってしまうのだが、実はこの命題は数年前の記事にも書いている。つまり、ぼくは毎年、同じふりかえりをし、また、同じ過ちを犯しているのである。数年間も改善できないのである。すなわち、ぼくの適応課題であることは明らかだ。
ぼくのミッションは、誰もが自己実現できる社会をつくる、である。そのぼくが、役割に生きてしまっている。この自己矛盾をどう解消していくのか。
鍵は、会社以外のコミュニティをつくることではないか、と思っている。しかも、師匠となるような人を見つけることだ。ぼくはコンサルのトップであるがゆえに、傲慢かもしれないが、会社から学べることが少なくなっている。いつも教えてばかりで刺激が少ないのである。ぼくには切磋琢磨できる仲間を必要としている。
だからこそ、12月から加藤洋平さんのゼミに参加した。テーマは、成人の発達理論×唯識である。いかにも、高度な内容を扱っていそうなゼミではないか。実際に、参加している人たちはセルフ・アウェアネス、知的探究欲が高く、経験豊富な人ばかりで刺激的な場である。毎週、課題図書のインプットが提示され、仕事と家庭以外からのハリももたらしてくれる。
そういう意味で、ぼくは対人支援者として、まずはぼく自身の成長にコミットしていきたい。そんなことを考えている。
いいなと思ったら応援しよう!
