莫高窟 敦煌 中国
見学は小さいグループごとに公式ガイドがつき、窟の扉のカギをひとつずつ開き中に入る。ガイドの解説が終わると全員で次の窟へ…といった風だ。
壁画や仏像を見ると顔の色、目の形、体の動き、髪型、持っている物などに様々な人種や文化の混在が見て取れる。
約400もの窟の内、公開されている窟は日によって代わる。何度か来ても見たことの無い壁画や像を見ることもできる。
個人的には45窟の美人の仏像に感激した。限られた時間で思った以上に混んでいたりうるさかったりしたのだが、イライラする感情が湧いてこない。なぜか不思議に落ち着いた気持ちになっていた。
ここを訪れた2000年には発掘された本当の窟を公開していたが、その数年後からは複製された窟の公開を始めた。文化財保護の観点からは仕方ないことだがやはりその時代の空気や魂を感じられる方がいいに決まっている。
ガイドの当たり外れもあった。説明や見せてくれる窟も違っていた。今はどうなっているのだろうか。
ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠を旅するシルクロードの商人たちの前に突然現れるオアシスの町。
西の国へ絹や火薬や陶磁器が広がり、西の国から香辛料やガラスやワインが中国に入ってきたのだ。その後シルクロードの道筋が海の方に移動した。
今では砂漠と遺跡の町になっている。いや今では観光の町になっている。
2000年6月 莫高窟 敦煌 中国
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?