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無重力公園

海外に住む友達が日本に遊びに来たので、せっかくだから静かな側の東京に連れて行ってあげたいと思い、羽村の多摩川沿いにある公園に行った。日が沈み始めた時間帯、芝生が光に照らされ輝いて見える様子が楽園と錯覚するほどに綺麗だった。芝生に横たわってみると、視界一面に鼠色の空が広がって、空との距離感を失い、その感覚が急に恐ろしく感じて何度も手を上に伸ばして重力を確認したりした。横たわっているはずなのにまるで空に投げ出されたような不思議な感覚だった。

広い公園には、虫や鳥の鳴き声に混じって子供の笑い声が微かに響く
空気は雨に濡れた雑草の匂いがした

東京の西側に来ると、改めてこの都市の二面性を実感する。恐らく世界で一番明るいであろう夜が、電車で1時間も揺られれば街灯すらない真っ暗闇になるのだから本当にすごい。そんな多様さを持つ東京にいると、きっとどこかに自分の居場所もあるんじゃないかと思えてくる。

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