家族5人。ダウン症の長男と石垣島で暮らす家族のありのままです。お時間あればお付き合いください。 ボクは産後に名前を決める。長女も次男もそうしたんだけど、ダウン症の長男だけは顔を見てもチーッとも妙案が浮かばなかった。顔が変…いやいや変わっているからなのか…結局誕生前に(仮)で読んでいたナゴムを世を偲ぶ仮の名前として、ボクはココロの中で密かにゴーレムと呼ぶことにした。ヘブライ語で泥人形、お顔を見て独り合点、ゴーレムナゴム…語呂もいい。 ゴーレム…ナゴムの染色体検査の結果を待つ
夏至間近の石垣島。 サトウキビ畑の道をボクの車が走っていく。闇夜がうっすらと明るくなり、南の島の大きな空は美しく、何かに祝福されているような、そんな時間になるはずだった。ポンコツ車を運転していたボクは感覚の全てが麻痺。友人に預けた長女にいったいどんな顔で、弟の誕生を告げたらいいのか、ただただそればかりを考えていた。 真夜中、長女を知り合いのおウチに預けて向かった病院。産まれてくるのが男だというのはわかっていた。大きくなったらキャッチボールをして、いやいやサッカー…これで一
日本の南、石垣島に住むボクたち家族は夫婦とコドモが3人。7才になる真ん中が少し…いやいやかなり変。ダウン症の長男ナゴムです。産まれてきた時は神も仏も逆恨みしましたが、今ようやく7年の時を経て、ボクとナゴムのこれまでを冷静に振り返ることができるようになりました。 生後1ヶ月で飛行機を乗り継いで、南の島から北海道へ。極寒の北の大地を引きずりまわし、初節句はシチリア島。カブトの折り紙でお祝い。生後10ヶ月でカンヌのレッドカーペットを転がされ、そのままレンタカーでF1モナコグランプ